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蒼き夢の果てに
第4章 聖痕
第41話 フランケンシュタインの化け物
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て居ると言う顔だな」

 相変わらず、ひどく得意げに。更に、今は人を小馬鹿にしたような雰囲気を継ぎ足して、そう話し続けるリード。
 ただ、その余裕の理由は判りましたね。ヤツの言うクトーニアンが俺の知って居るクトーニアンと同じ存在ならば、そいつは確かにひとつの街を全て破壊出来る魔物です。

 ただ、クトーニアンと言う魔物が本当に実在するにしても、本来ならば地球の表層に現れるような種族では無かったと記憶しているのですが……。
 そして、そのクトーニアンを召喚出来る存在で、更に邪神セトと関係が有って、その上、人間を強く憎悪する存在……。

「今晩、この街は滅ぶ。クトーニアンが起こす地震に因ってなっ!」


☆★☆★☆


 そのリードの叫びを合図とするかのように動き出す、リード配下の不死者たち。

「ハルファス、後方の二人を護る結界を施した後、戦場の維持を最優先。
 ノームは、二人を完全に保護してくれ!」

 先ずは、現界している式神に指示を発する俺。

 突如、俺の右横で強力な発光現象が沸き起こる。
 そう、これは証。蒼白き銀に光り輝く破邪の剣が、アリアの霊力によって活性化した証である。

 共に動き始めた俺とアリア。迫り来るは、四体の不死者。

 正面に立つ個体の大振りの右腕が、アリアの三歩前を走る俺の前髪を揺らす。更に、同時に放たれた右の個体の左腕を、俺の右腕に発生した銀の一閃が斬り裂く!
 刹那、俺の背後から蒼銀の戦姫が右側を素早く抜け、高く掲げた七星の宝刀を無造作に振り下ろした。

 練り上げられたアリアの霊気によって放たれた銀光!

 破邪の剣により放たれた剣撃は聖。この世の法より外れた外道を葬るには、これほど理に適った方法はない。
 左上方より斬り下げられた不死者から、その存在に相応しい赤黒き液体が飛び散る。

 瞬間、その大きく開いた傷口から、何かが飛び出したかに見えた。

 蛇?

 しかし、その黒き何かを俺の瞳が捉えた刹那。古の知識により召喚された冷気の刃が、その傷口よりアリアを襲う為に飛び出した何かと、そしてその他の三体の不死者を切り刻む。
 そう、月と冷気の魔女の加護を受けし少女が放った氷の刃が、世界を歪める存在たちを斬り裂いたのだ!

 タバサの放った魔法により、一瞬の体勢を立て直す時間を得る俺とアリア。そして、その間隙を縫うかのようにハルファスが結界でジジちゃんと不死者アマトを包み込み、ノームがその二人の護衛に着く。

 これで、後方は一先ず安全。後は、ハルファスに戦場自体を護って貰い、坑道の天井部分が崩壊するのを防いで貰う事に専念して貰えば、

「おぉ、コワイな」

 ……大丈夫。そう、考え掛けた俺の思考を遮るリードの声。

 三体の不死
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