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蒼き夢の果てに
第4章 聖痕
第41話 フランケンシュタインの化け物
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ます。

 それならば……。

「ハルファス」

 自らの能力を知られるよりは、戦闘中の召喚で一動作を奪われる事を嫌い、戦闘開始前にハルファスを現界させる事を優先させる。
 次の瞬間、ソロモン七十二魔将の一柱。ハルピュイア族の女王、魔将ハルファスが現界する。

 人事を尽くして天命を待つ。何故か相手が準備を行う時間を用意してくれたのですから、その時間は有効に使うべきでしょう。

「おいおい。せっかく、不意打ちをせずに話し掛けてやったのに、もう戦う準備か?」

 しかし、何故か、リード・アルベロが、明らかに心外だと言うかのような雰囲気で、そう話し掛けて来た。

 但し、俺がハルファスを現界させた事を驚きもしないトコロからも、ヤツは俺の事を知って居る可能性が高いと言う事。
 それに、彼が口にしたように、確かに不意打ちは行いませんでした。それは、おそらく自分の側の戦力に自信が有るから。
 不意打ちのような卑怯な戦法を行う事を嫌った訳でもなく、ましてや、交渉のみでこの場を収める心算など毛頭ない事は、彼の放っている雰囲気から察する事が出来ますから。

「それに関しては感謝していますよ。少なくとも私達は一度、命拾いをした訳ですから」

 一応、そう答えて置く俺。姑息な手段ですが、兵は詭道。それに、戦闘の後に、全員が大地の上に生きて立っていなければ成らないのです。
 少々本心を隠したトコロで問題はないでしょう。

 まして、本来ならば、命拾いをしたのは相手の方です。少なくとも、一度の攻撃を確実に反射するのですから、その最初の攻撃に必殺の攻撃を持って来ていた場合は、死ぬのは相手の方だったはずですから。

 何故か、俺の言葉に満足気に首肯くリード・アルベロ。但し、ヤツが発している憎悪は未だ継続中。

「そう言って貰えると有り難いな。折角、今日と明日の境目に面白い余興を用意してやっているんだ。その内容も聞かずに死ぬのも面白くないだろう」

 矢張り、口調は上機嫌を装いながら、そう話し始めるリード。
 但し、悪意に染まった、黒き気を放ちながら……。

「その余興とは、一体何ですか?」
【シルフ。俺を中心に新鮮な空気を発生させ続けてくれるか】

 俺に変わってアリアがそう聞く。それと同時に、俺は【念話】にてシルフに依頼。これで、ほぼ準備は終わり。後は、戦闘開始と同時に、アガレスにより強化を行うだけ。

「クトーニアンと言う種族を知って居るか?」

 しかし、こちらの戦闘準備など意に介した様子もなく、ひどく得意げにそう話し出すリード。
 ……って言うか、クトーニアン?
 そう考えた俺の瞳が、ヤツ、リードの方から見ると、かなり険の有るように見えた事は間違いない。 

 そして、

「その顔は知っ
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