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八条学園騒動記
第十六話 物持ちはいいけれどその一
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のことなんて流石にどうでもいいだろ」
「と思うでしょ」
「ああ」
 今度はロザリーが聞き役になっていた。
「ところがモンゴルじゃ違うの。モンゴルといえばやっぱり」
「チンギス=ハーンだってか?」
「そういうこと。モンゴル人の偉大なる太祖なのよ」
「まあそれは教科書でならったけれどよ」
「だったら余計にお薬を」
「だから何でそうなるのよ」
 アンジェレッタにまた言い返す。
「身体が第一よね、草原だと。だから」
「昔はモンゴル人は何日も飲まず食わずでも平気だったのよ」
「それ本当?」
「らしいな」
 ロザリーがアンジェレッタに囁く。
「何せ草原の覇者だからな」
「そりゃまた凄いわね」
「流石に今はそうじゃないけれど。それでも丈夫さには自信があるわ」
「だったらそれをパワーアップさせる為にも」
「いいわよ」
 ナンはそれを断る。
「そんなの。私今で満足してるし」
「馬鹿なことを言うな!」
「って何処から出て来たのよ」
 どっからともなくフランツが沸いて出て来た。
「現状で満足しているだと!?ナン、御前は馬鹿だ!」
「ってあんた」
 何故か馬鹿に馬鹿と言われると腹が立つもので。今のナンがそうであった。
「いきなり出て来て人を馬鹿って言うなんていい度胸してるじゃない」
「今のままに満足していてはそこから一歩も先には進めないんだ!」
「何かいっつもフランツが出て来るとスポ根になるわよね」
「また何でかねえ」
 アンジェレッタもロザリーもこれには呆れ顔であった。

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