第十五話 いつも前向きにその四
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っとりさにはかなり参ってしまった。
「自分でわからないかしら」
「?」
「?って」
首を傾げた様子にもう何を言っていいのかわかりかねてきた。
「だからね。看板娘になってるの、貴女が」
「私が」
「そうよ」
とにかく鈍感な彼女に呆れてしまっていた。そんな彼女を見てロミオとジョルジュが話をしていた。
「やっぱり彰子ちゃんってさ」
「ああ」
ジョルジュがロミオの言葉に頷く。
「こうしたことにはかなり鈍いみたいだね」
「鈍いってものじゃないな」
ジョルジュが言う。
「あまりそういった恋愛とかそういったことにはな。相当なものだな」
「そうみたいだね。何かここまで凄い娘ははじめて見たよ」
「僕もさ、ここまではね」
「ついでに言うとさ」
パレアナも話に入ってきた。
「おっ、何だ」
「ナンシーの様子おかしくない?」
「ナンシーが?」
「そうよ。あの後輩の子ってあれでしょ」
パレアナはナンシーに聞こえないように囁く。
「新聞部の一年よね」
「ああ」
ジョルジュがそれに頷く。
「そうだけれどよ」
「そうよね。それにしては」
「何かあるのか?」
「おかしくない?」
パレアナはナンシーとその後輩をじっと見ていた。
「先輩と後輩にしては」
「そうかなあ」
だがロミオはそれには疑問的だった。
「普通に見えるけれど」
「そうだよな」
ジョルジュも言う。
「特におかしなところはな」
「だといいけれどね」
だがパレアナはまだナンシーを見ていた。
「けれどね。引っ掛かるわね」
「考え過ぎじゃないかな」
ロミオがまた言う。
「ところでさ、パレアナ」
「何?」
ロミオが話を変えてきた。
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