第45話
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なに?、と上条は眉をひそめた。
イギリス清教と言えばインデックスと同じ組織の人間。
「戦争を起こすんだよ、その火種が欲しいの。
だからできるだけ多くの人間に、私がイギリス清教だって事を知ってもらわないと、ね?エリス。」
シェリーが手首のスナップを利かせてオイルパステルをくるりと回す。
彼女の動きに引かれるようにエリスと呼ばれる巨大な石像が地を踏みしめて、その大きすぎる拳を振り上げる。
上条は避けようとするが地面の震動が移動を許さない。
死に物狂いで右手を振り回そうとした時、横から誰かが飛んできて上条を横に飛ぶ。
上条のいた所に石像の拳が振り下ろされ大きな震動が響く。
「全くさっさと離れろって言ったじゃん!!」
上条を抱き留めるようにさっきの女の警備員がいた。
ほとんど肌が密着していて、これが普段の日常ならドギマギしているのだろうが、今はそんな事にうつつを抜かしている場合ではない。
「エリス。」
シェリーがもう一度オイルパステルを回すと、石像の巨大な拳が上条と女性の所に振り下ろされる。
「くっ!!」
避けられないと分かったのかその女性は自分の身を盾にするように上条に覆いかぶさる。
上条はその行動に驚き、何とか跳ね除けようとするががっちりと抱きしめられて動く事が出来ない。
(まずっ!!)
何とか右手だけでも突き出そうした時だった。
フォンフォン、と風を切る音が迫ってきてズバン!!、と何かが斬られる音が聞こえる。
同時にドゴン!!、と鈍い音が聞こえた。
視線だけを石像に向けると石像の巨大な腕が見事に切断されて地面に落ちていた。
(何がどうなって・・・・)
上条がそう思った時、聞き慣れた声が聞こえた。
「ぎりぎり間に合ったみたいだな。」
その声は上条がやってきた通路から聞こえた。
視線を石像からその声のする方に向ける、覆いかぶさっている女性も同じように見ていた。
そこにはブーメランのようなものを持った麻生恭介が立っていた。
麻生はブーメランのようなものを持ちながらこっちに走ってくる。
シェリーはオイルパステルを横一閃に振うと石像が地を踏みしめる。
周りに大きな震動が響くが麻生は少しもよろめくの事なく走ってくる。
切断した石像の腕は時間を巻き戻すかのように石像の腕に引っ付く。
麻生は走りながらブーメランを投げ、弧を描きながらシェリーに向かって飛んでいく。
シェリーはオイルパステルを横に振うと石像の腕がブーメランの側面部分を地面に打ち付けるように叩きつける。
その間に麻生は女性の警備員と上条を抱えてバリケードの所まで下がる。
「恭介!!どうしてあんたが此処にいるの!?」
女性の|警備員《アンチスキル
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