第45話
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上条が答えられずにいると、大声を出した女性はいかにも苛立たしい調子の口調で舌打ちして言う。
「くそ、月詠先生んトコの悪ガキじゃん。
どうした、閉じ込められたの?
だから隔壁の閉鎖を早めるなって言ったじゃん!
少年、逃げるなら方向が逆!
A03ゲートまで行けば後続の風紀委員が詰めているから、出られないまでもそこへ退避!
メットも持っていけ、ないよりはマシじゃん!」
月詠、というのは小萌先生の名字だ。
となると、この警備員は小萌先生経由で上条の事を聞かせれていたかもしれない。
警備員の女性は怒鳴りながら自分の装備を外して上条へ乱暴に放り投げた。
上条は慌ててそれを両手で受け止める。
そしてもう一度周囲を見回す。
上条は何となく知った、彼らが退かない理由が。
上条はさらに奥へと歩を進める。
「どこへ行こうとしてんの、少年!
ええい、身体が動かないじゃん!
誰でも良いからそこの民間人を取り押さえて!!」
警備員が叫び手を伸ばすが上条には届かない。
他の警備員達も上条を止めようとするが傷ついた彼らにはそれすらもままならない。
何の訓練も積んでいないはずの高校生一人すら、取り押さえる力も残されていない。
それでも彼らは逃げ出さない。
どれだけ訓練を積もうが彼らの本質は「学校の先生」だ。
元々、警備員や風紀委員は推薦などの立候補によって成立する。
彼らは誰に頼まれるまでもなく、子供達を守りたいから志願してここに集まってきただけという話。
(くっそたれが・・・)
上条当麻は思わず舌打ちしていた。
上条は傷ついた警備員達の制止を振り切って前へ進む。
闇の先にはこんな馬鹿どもがまだたくさん取り残されている、それも現状を見る限り、極めて絶望的な状況で。
彼はその右手を握り締めてそして前を見据えてただ走る。
薄暗く、赤い証明に照らされた通路の先へ彼は走る。
「うふ、こんにちは。
うふふ、うふふうふ。」
その先には漆黒のドレスを着た、荒れた金髪にチョコレートみたいな肌の女が通路の中央に立っていた。
ドレスのスカートは長く、足首が見えないほどだった。
随分と長い間引きずれていたせいかスカートの端は汚れ、傷つき、ほころびが生まれている。
そして彼女の盾にとなるように石像が立っていた。
鉄パイプ、椅子、タイル、土、蛍光灯、その他あらゆる物を強引に押し潰し、練り混ぜ、形を整えたような、巨大な人形だ。
そしてその周囲にはバリケードらしきものの破片が四方八方へ散らばっていた。
その破片を浴びた、七、八人の|警備員《アンチス
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