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とある星の力を使いし者
第41話
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にいかないぞ。」

土御門は苛立った様子で言葉を続ける。

「お前とウチのお姫様と結んだ「協定」を疑問視する者もいる、どこまで役に立つ分からん。
 オレも教会に潜ればある程度の人心を操作する事もできる。
 だがな、それにも限度ってものがあるんだ。
 派閥や勢力が異なる所までは手を伸ばせない。
 伸ばしたとしてもどこかでこちらの意図的に操作した情報は歪曲してしまう。
 それにアウレオルスの時でさえ散々あちこちに手を回した。
 魔術師は同じ魔術師で裁かなければならない。
 これはオレよりもお前の方が分かっている筈だ。」

上条当麻と麻生恭介はこの一ヶ月で何人かの魔術師と戦った。
しかし、これらの戦いには事前のやり取りがあった。
アウレオルスなどは教会に所属しない流れの魔術師なのでそれほど波風は立たなかった。
だが、今回は意味の重さが違う。
今回侵入してきた「イギリス清教独自の術式」を抱えた魔術師で取り引きもない。
シェリー一人の独断かは判断できないがこれを勝手に倒すのはまずい。
下手をすればイギリス清教と学園都市の間に亀裂が走り、最悪の場合は科学世界と魔術世界の戦争となるかもしれない。

「今回の件でもよほど間抜けな選択をしない限り、火種が燃え上がる事はないだろうが万が一のことがある。
 オレはシェリーを討つぞ。
 魔術師の手で魔術師を討てば少しは波も小さくなる。
 それからスパイはこれで廃業だ。
 ここまで派手に動けば必ず目をつけられるからな。
 全く、心理的な死角に潜ってこそのスパイだというのに、四六時中監視されて仕事が・・・」

「君は手を出さなくて良い。」

遮るようにアレイスターの一言に、土御門は一瞬凍りついた。
何を言っているのか、理解できなかった。

「本気で言っているのか?
 可能性は決してゼロではないんだぞ。
 手を間違えれば戦争が起こってしまうかもしれないというのに!」

確かによほどの事が起こらなければ全面戦争にはならない。
しかし、逆を言えばよほどの事があれば戦争が起きてしまうのだ。
国家と国家の戦争ではなく「科学」と「教会」、二つの世界の大戦だ。
どちらの間に圧倒的な戦力差はない。
つまり戦争が起きれば泥沼のように長引いてしまう。

「アレイスター、お前は何を考えている?
 上条当麻に魔術師をぶつけるのがそんなに魅力的か。
 あの右手は確かに魔術に対するジョーカーだが、それでもアレだけで教会全体の破壊などできるはずないだろう!」

「プラン二〇八二から二三七七まで短縮できる、理由はそれだけだが。」

それを土御門に言ったアレイスターは少し、ほんの少しだけ笑みを浮かべてこう告げた。

「それに侵入してきた魔術師にぶつけるのは|幻想殺し《イ
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