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侍に憑依してトリップしました。
外伝1 君が主で居候が俺で
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「暗くなってきたな…」

歩き出して一時間、二時間と経ち、辺りはすっかり暗くなってしまった。
はぁ、どうしよう。
もう暗くなってしまった、こうなったら裏路地でも…
ん?

『立ち入り禁止』

ふと、横の建物を見てみると入り口に立ち入り禁止の看板が立てかけている
灰ビルを発見した。
おお!天の助けとはまさにこの事!!
一晩だけ、ここに泊まらせてもらおう!
灰ビルは窓も扉も取り外されていて、簡単に進入に成功した。
ビルの中は暗くて何も無い。
当たり前だけど、何か寂しい感じがするな。
そんな感想を抱きながら、出来るだけ明るそうな部屋を探し眠る事にした。
おやすみなさい。










…………。











「ンー!ンーー!!ンンーー!?」

ん?
灰ビルの一室で眠りこけていたのだが、声のような物が聞こえ目を覚ます。
一体なんだ?
下の階の方から聞こえたような……
寝ぼけ気味の顔面を音が出ないように殴り覚醒させてから、ゆっくりと
階段を降りていく。
そして、誰もいないはずの一室に縛られて猿轡をされている幼女と柄の悪い
スーツ姿の男達が幼女の周りで、下卑た視線でニヨニヨしていた。
何てこった!まさかの幼女誘拐事件!?

「いやいや済まないねえ、森羅お嬢ちゃん。
おじさん達もこんなことはしたくないんだが、これも仕事でねえ」

集団の中でグラサンをかけたおっさんが、人を食ったような笑みで
幼女に近づく。
仕事?依頼されたのか?
男達の隙を窺(うかが)いつつ、幼女を見守る。

「何、簡単な話しさ、お嬢ちゃんのパパのお仕事が
九鬼財閥の様に邪魔だと思っている人たちが居てねぇ…」

男がそういい終わると、胸ポケットからタバコを取り出し
口に銜えて火を付ける。

「そんな訳で、聞き分けの悪いパパさんにYESって言ってもらう為に、森羅お譲ちゃん
には、素っ裸になってお願いしてもらわないといかんのよ」

「ンーー!ンーー!」

「ああ、ちなみに断ったら裸でお願いじゃなく、
小さい娘が大好きな変態が、森羅お譲ちゃんと仲良くしている動画を送る事になる」

ビデオカメラを後ろの男から受け取ったグラサンは、笑みをさらに深めて
幼女を見下ろす。
い、今だ!!
俺が見た中で一番の隙。
俺はそれを見逃さず、幕末で培った勇気を振り絞り抜刀術の構えをとりながら、突貫し

ギャオン!!

幼女に近い男達を抜刀術でぶっ飛ばして、幼女の前に立つ。

「な…なんだてめぇは!!どこから出やがった!?」

「童女、もう大丈夫でござるよ」

男四人がぶっ飛んで驚いてる者を押しのけ怒号を放つ一人のチンピラ。
俺はそれ
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