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学園黙示録 Highschool Of The Dead 〜壊れた世界と紅の狼〜
運命の大きさ
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よ、いきなり……………」
「お前だけじゃないんだよ! お前はまだマシだ! 両親が健在だけでもマシなんだよ!!」
「わ、分かったわ。分かったから降ろして」
「………悪かったな」
「ええ、本当。さ、本題に入らないと………」


そう言った時、屋敷の外から、トレーラーやら給油車が次々とやってきた。


「あれは………?」
「この県にして、国粋右翼の首領!」


黒のフォレストが止まり、中から出てきた人は……………


「正邪の割合を自分だけで決めてきた男! 私のパパ!」


高城の親父さんだった。
〜孝side out〜


〜真紅狼side〜
俺は、コートを取りに行くために外に向かう途中で、百合子さんに出会った。


「あら、お話はもう終わったのですか?」
「ええ、まぁ。……と言っても、俺についてだけで今頃は今後の身の振り方について話してると思いますよ」
「蒼騎さんは参加しなくてもいいんですか?」
「俺は、護りたい者の為に動きますから………」
「それは、貴方の護るべきルールですわね」
「こんな状況下ですし、各々縋りたいモノがあるでしょう? 多くの人は傍から見れば、同じように見えるかもしれませんが、俺から見ればそれは大きく懸け離れていますよ」
「では、貴方は………違うと?」
「俺は………“護る”という概念に固執し、囚われてしまった化物ですよ」
「………それは違うモノなのですか?」
「ええ。俺はそう思ってますが、その辺は人それぞれですかね」


そういって、視線を落とすと百合子さんの手に俺のコートがあった。


「すみません、もしかしてそれって………」
「あ、これ、乾いていたから蒼騎さんの所に持っていこうとしたんですよ」
「わざわざすみません」
「いえいえ。娘を護ってもらった貴方に出来る数少ない恩返しですよ」


俺は、百合子さんの手からコートとシャツを渡してもらい、その場で素早く着替え、いつもの姿に戻った。
うん、新品同様で気持ちいいね。
着替え終わると、テラスの方から高城の叫び声が途切れ途切れに聞こえてくる。


『い……も、………言いそ……詞……ね! そうよ、私の…………高! …………一番に考え…!! 生き残………筈がない…ら、一番に諦めた………!!』


その後、すぐさま孝が高城に向かって叫んでいた。


「………親の心知らずですね」
「恥ずかしい所を見せましたわね」
「別にいいんじゃないんですか? それにあの場に俺がいなくてよかったと思いますよ。孝ではなく俺だったらブン殴っていた」
「容赦ないですわね」
「自分が幸せな所に居ることを知りながら、悲嘆するなんざ、喧嘩売ってる様にしか聞こえませんよ。中には目の前で父親を殺されて、母親で
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