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学園黙示録 Highschool Of The Dead 〜壊れた世界と紅の狼〜
運命の大きさ
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出来、自分の両親と触れ合う事が出来る。一時の安らぎを得ることが出来る。その様なことが出来ることを今一度噛み締めろ」


高城だけではなく全員は思うところがあるのか黙ってしまった。
さっさと全部話しちまうか。
案外、疲れる。


「大きく脱線しちまったな。次は………そうだな、俺の力にでも説明するか」
「“能力”?」
「そ、能力。なんどかちらほらと見せたモノがあるだろ? “鋼糸”とかよ」
「アレは自前のモノじゃないのかね?」
「鋼糸とかは転生する際に授けられた能力だ。あんなものが実際にあったら、日本は第二次世界大戦で確実に勝利してるさ。後は………孝を助けた時の武器を覚えているか?」
「あのすごい暴風が発生したモノのこと?」
「そうです。静香先生。あれは“宝具”と言うモノだ」
「「「“宝具”?」」」
「“宝具”ってのは、神話に出てくる英雄の武具のことを示す。見てもらった方が早いな。――――――“王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)”」


俺の後ろから突然空間に波紋が広がり、幾千モノ武器が出現する。


『なっ!?』
「これがありとあらゆる宝具を収めている空間。“王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)”だ」
「なぁ、蒼騎。それが凄いことが分かるんだが、何が入ってるんだ?」
「じゃあ、平野。なにか適当に各神話の英雄が持っていた武具の名を一つ上げて見せてくれ」
「じゃあ、キング・アーサーが持っていたエクスカリバー」


初っ端から、“星の聖剣”とは謂われた『約束されし勝利の(エクスカリバー)』ですか。
俺は心の中で『エクスカリバー』と命じると、俺の頭の辺りに柄が独りでに出てくる。


「これが、エクスカリバーだ」


柄を掴み、引き抜き刀身を顕わにする。
そこには、豪華絢爛な柄や鍔とは違い如何なる攻撃ですら折れることの無い程の屈強な剣が微かな黄金を煌めかせていた。


「これがエクスカリバーなのか? もっとこう派手だと思ったぞ?」
「まぁ、ゲームじゃそう見せているだけだからな。言っておくが、派手=強いというイメージは止めとけ。エクスカリバーが真名解放をしたら、簡単に国が吹っ飛ぶぞ」
「国が吹っ飛ぶって、そんな大げさな」


孝達は笑っていたので、俺は“偽・螺旋剣”の力を付加させた無名の剣を持ってベランダに出た。


「そんなに信じられないなら、実践してやるよ。孝を助けた時に放った宝具の威力を覚えているよな?」
「あ、ああ。凄まじい暴風だったな」
「アレでもかなり威力を押さえた状態で放ったんだぜ? だが、今回は違う。全力でぶっ放す! 目標地点は<奴等>がウヨウヨ居る床主大橋! よく見とけ」


俺は槍の投擲するかのようにおもいっきり目標地点まで投げ飛ばす。



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