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学園黙示録 Highschool Of The Dead 〜壊れた世界と紅の狼〜
運命の大きさ
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うことは、その原因を絶てたんじゃないの!?」
「それは、無理だな」
「なんでよ!! アンタのその力があれば、救える者も居たでしょうが!!」
「………それにはそれ相応の理由がある」
「理由? はんっ! どうせ、『自分の都合でしか動かない』とかそういうつもりなんでしょ!?」
「ま、それも多少なりはあるが、大部分は違う。人には“運命”と言うモノがある。これは誰にもあることで、麗にも、孝にも、平野にも、冴子にも、静香先生にも、ありすにも、そしてお前にもだ、高城」
俺は高城を睨むとその眼光に怯む。
「………うっ、そ、それがどうかしたの!? 関係ある話ワケ!?」
「大いにある。その“運命”ってのは大きなモノから小さなモノまで大きさは多々あるんだが、その中でももっとも大きな“運命”ってのは、自分自身で解決しなくてはならないんだよ」
高城達は「何を言っているのか分からない」という表情だが、高城の奥さんは大雑把だが何かを掴んだようだった。
「そうだな………ある青年が居たとしよう。その青年は“<奴等>に噛まれてしまう『かもしれない(・・・・・・)』”という運命がこの先待っていて、その後はただただ死んでしまうという運命の持ち主だった事にしよう。そしてその運命の場面が来てしまい、青年は他者の助けを借りるが予定通りに<奴等>に噛まれてしまう。―――故に死んでしまった(・・・・・・・・)。……………どういう意味か分かるか?」
孝達は、素で「わからん」という表情をしていたが、高城は「頭大丈夫?」という目で見ているが、高城の奥さんは完全に把握したらしく、発言した。
「蒼騎君、つまりこういう事ですわね? その青年は自分自身の運命に出会った時、自分の力ではなく他人の力を借りてしまったから死んでしまったと言いたいのですね?」
「理解が早い人は有難いね」
「ママ、一体どういう事?!」
「沙耶ちゃん。蒼騎君が言いたいのは、その青年は『対処の仕方』さえ間違わなければ、今も生きることが出来たと言う事よ」
「そう。その青年の運命は先程も言ったが“<奴等>に噛まれてしまう『かもしれない(・・・・・・)』”………いいか? 『かもしれない』と言う事は未来が不安定の事を指している。――にも関わらず、青年は噛まれてしまった。何故だ? 答えは簡単だ………自分自身の力でその運命を乗り越えたわけじゃないからだ。―――自分の命や生きる道に関わる“運命”ってのはどれもこれも枠が大きい。だからこそ、そういうことは自分の手で解決しなければならない。100%とは言わない。他人の力も借りていいが、一割程度まで。残りの九割は自分で解決することが条件だからだ」
噛み砕いた説明をすると、孝達は理解したのか自然と頷いていた。
全員が理解した所で、高城の奥
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