第一章 無印編
第八話 『金色の魔導師』
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と、思いを巡らせていたら数匹の猫が私に近寄ってきた。
それで子猫に手を伸ばそうとしてふと、自身の体に異常が出ているのが分かった。
なんだろうと思い、しかし別に大丈夫だろうと子猫を触った。
だがそれと同時になぜか知らないが涙や鼻水、くしゃみの症状が起こった。
「シホちゃん、どうしたの!?」
「わ、わからないわ…いきなり…」
「もしかして、シホちゃんって猫アレルギー…?」
あ、そうかもしれない。
考えてみればイリヤって猫嫌いだったわね。
もしかして、これも一つの原因?
とりあえず私はお手洗いを貸してもらいにまた屋敷に入っていった。
そして帰ってくるとなぜかなのは、ユーノの姿がなかった。
「あれ? なのはとユーノはどこにいったの…?」
「なのはちゃん? なんかユーノ君を追っかけて森の中にいっちゃったよ」
すずかがそう教えてくれたので私は思念通話でフィアに話しかけた。
《フィア…なのは達は?》
《ジュエルシードの反応がしたらしいので兄さんがどっかにいく振りをして森の中に入っていきました》
《そう…こんなところにもあったのね。フィア、追うわよ!》
《はい、お姉様!》
フィアが肩に乗ってきたのを確認して、
「それじゃちょっとなのは達を探してくるわね。すぐに帰ってこれると思うから待っててね」
「うん。わかったわ」
二人の了解をとって私は森に駆けていった。
駆けている途中で私はこの格好ではあまり派手な動きは出来ないと判断し柄だけの黒鍵を投影して木の枝を足場代わりに魔力反応のある方へと向かった。
途中で結界があったがそんなものは関係なく通過するとそこには巨大な猫…そして白いバリアジャケットのなのはとは対照的に、黒い服装とマントを纏った金髪の少女がまるで斧のような杖を構えてなのは達を見下ろしていた。
《…他の魔導師かしら? 見たところ仲間内には見えないわね》
《なのはさんと兄さんはどうやらあの子と交戦中みたいです》
そしてその少女はジュエルシードによって巨大化している猫に注意が逸れていて集中できていないなのはの姿に好機と見たのか、
「ごめんね…」
そう呟き金色の集束魔法らしきをなのはに放ったけど私はさせまいと縮地法を使いなのはの前に立ち、
「熾天覆う七つの円環!!」
あまり投影する時間が無かった為に花弁の数は七枚ではなく四枚になったが、それでも少女の放った収束魔法を受け止めるには十分だった。
無駄とはいわないけど神秘が籠もっていないあの程度の魔法にこの一枚一枚が古の城壁に匹敵する無敵の盾を突破することなど不可能。
案の定、予想通り一枚にほんのちょびっとだけ皹が入ったが投影時間を考えれば許容範囲内だ。
「なのは、ユーノ、無事?」
「
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