第一章 無印編
第八話 『金色の魔導師』
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り方、シホちゃんがファリンに教えたの!?」
「は、はい…。スーパーで買い物している時にちょっとした切欠でファリンさんと知り合いましてその時に…」
「へぇ…」
(ちょ…いきなり何か企んでいるような目つきをしないでください。後ろに控えているノエルさんも何故かそういった気配が感じますよ!?)
シホが少し引き気味になっていたところ、すずかがある事を尋ねてきた。
「…ところでシホちゃん。ファリンだけど、その時になにか迷惑かけなかった…?」
「迷惑…? 別になかったけど…せいぜい振り向き様にヘッドバットをくらったくらいかな?」
「シ、シホちゃん!? それは言っちゃダメ!」
「え…?」
ファリンは思わず声を上げたがもう手遅れで全員一斉に『やっぱり…』という表情になった。
シホは「あ、もしかして地雷踏んじゃった…?」と思ってしまった。
それでファリンも「なんですか皆さん! わ、私はそんなにドジじゃありません!」と必死に抵抗したが、全員一字一句間違わず『いや、ドジっ子だし…』と言われてしまった為にファリンはあえなく撃沈した。
シホはばつが悪そうな表情をしながらファリンを慰めていたのが印象的だったと後にすずかが語る。
◆◇―――――――――◇◆
Side シホ・E・シュバインオーグ
それからなんとかファリンさんを立ち直らせて私はメイドの真似事をしていた。
執事なら以前の体で、エーデルフェルト家で仕込まれたので平気なのだけど、メイドに関しては知識が少ない。だがやることは執事とあまり変わりもしないので結構早く馴染んでしまった。
「しっかし…シホって本当にメイド初心者なの?」
「え? うん、そうよ。アリサ」
「…にしては妙に様になっているわよね?」
「そうだね、アリサちゃん」
「今度一日ウチでメイドをやってみない? シホちゃんならすぐに習得できると思うわよ。
恭也に聞いたんだけどシホちゃんって料理に家事洗濯、他にも頭もとてもいいらしいじゃない?
極めつけは恭也との朝の一本勝負でいつも引き分けているって話だし…」
私は別にすごくありませんよ…と言おうとしたが、
「「えええええええーーーッ!!?」」
すずかとアリサが盛大に声を上げて驚いた。
「ど、どうしたの…?」
「だって、さっきシホが味わったセキュリティーを全部破壊したのよ!? 恭也さんは!」
「他にもたくさんの銀行強盗を音も無く退治した恭也さんにだよ!?」
「え、っと…そうなの? なのは?」
「…う、うん」
私は思わず無言の恭也さんの方を見るが気まずそうに顔を逸らされた。
…私が魔術を使ってやっと破壊したものを小太刀二本だけで…?
あなたは人外の類の人なんですか?
…私の疑問は絶えなかった。
…
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