第一章 無印編
第八話 『金色の魔導師』
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い、とは言い切れない…。
翠屋でなのはに言い寄ってくる同年代の輩にガンを飛ばしているのが時々窺えるから。
そういえば、この間のサッカーチームの時も私が接客をしていた時に同じ目をしていたっけ?
目は笑っているのに雰囲気が逆に怖かったのが印象的だった。
物思いに耽っているところに、美由希さんの「ご馳走様。美味しかったよ、シホちゃん」という言葉でこの場はお開きになった。
それから持っていく分のクッキーをリュックに詰めてフィアを肩に乗せて出かけようとしたところ、
「シホちゃん。月村邸にいくなら気をつけた方がいいよ? あそこは初めての人にとってはある意味人外魔境だから…恭ちゃんも破壊の選択取ったし…」
と、いう不吉な言葉を残して道場に向かっていった。
私は不安を拭い去りながらも今度こそ家を出る。
《お姉様…先程の美由希さんの言葉、どう取ります?》
《なにかの例えか比喩じゃないかしら? ほら、恭也さんが破壊を選択したっていうのも、もしかしたら冗談かもしれないし…》
《だといいのですけど…》
フィアと思念通話でお互い冗談だという事で自己保管することになった。
それから少しして月村邸が見えてきた…のだけれど。
「でかいわね…」
「でかいですね…」
そう。とても広いのだ。左右どちらを向いても曲がり角や家が見えない。
いや、別に私の目にかかれば見えないことも無いけどそれでも普通の人には到底見えない距離までいかないと見えない。
彼のエーデルフェルト邸もこのくらい広かったっけ?
とりあえずメモ書きを広げてそれに従い正門までたどり着きインターホンを鳴らした。
『いらっしゃいませ。どちら様でしょうか?』
インターホンから電子音の言葉で話しかけられてきた。
正直に私は驚いた。
まさか正門に音声ロックがかけられているなんて。
「私はシホ・E・シュバインオーグというものです」
『声紋確認中………確認いたしました。どうぞお入りください』
そして正門がゆっくりと開いた。
「すごいわね。声紋まで確認するなんて…すずかが事前に私の声を登録しておいてくれたのかしら?」
私が暢気にそんな事を言っていた矢先に突如正門が凄い勢いで閉まり一般人では飛び越えるのも不可能なほどに塀や門が高くなった。
「ちょっ!?」
「な、なんですか!?」
『侵入者! 侵入者! 迎撃体勢レベル5!』
「なんでよ!?」
不条理の叫びを上げた次の瞬間に足元に何かが撃ち込まれた。
…はい?
私の目がおかしくなければ今のはまさしく銃弾! 銃弾!?
そして銃弾が飛んできた方を見ると二足歩行のロボットが何体もこちらに迫ってきていた。
その手には…剣? 銃? 他にもたくさん持っている。
ここは某死神が居座る魔窟
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