グレモリーvsフェニックス その2
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さなきゃならんし、アーウェンは撃ち止め。
俺も空を自由に駆けることが出来たらいいんだが………
七夜の体術じゃ空の戦闘は不向きだし、アレは屋内の方が絶大な威力を発揮する。
まったくこの時だけ、“人間”ってのが枷になるとは………こういう時が本当に嫌になる。
その時だった。
俺の足が光り、眼を覆った。
目を開いた時には、俺の足は神喰狼の後ろ両脚が装着されていた。
「これは………?!」
『そこかぁぁぁぁぁぁぁ!!』
「ヤベっ!!」
俺は咄嗟に上に飛び上がっていた。
しまった………、俺は人間。
こいつらのように悪魔じゃない為、空を飛ぶことが出来ない。
すぐさま重力の関係で下に落下するかと思われたが……………そんなことは無かった。
「なんだと!? ただの人間が空に浮かんだだと!?」
「あれ? コイツのおかげか?」
俺は足元のブーツを見た。
脚の周りには、紅い獣毛がふんだんに使われており、また脚の先には大地を踏み締める様な鉤爪が両脚にくっついていた。
そして、背中のコートのように頭にコイツの情報が流れてくる。
なるほど、コイツが脚の神器………
“天地を踏みしめる剛脚”
か。
コイツはいい。こういう開けた場所での戦闘でも七夜の体術はそれなりには威力を発揮するが、障害物と敵の位置に距離があり過ぎるとどうにもならないが、これは空中を駆けることが出来る。
実に最高の神器だ。
俺は脚の神器の発動と同時に腕と背中も発動する。
「貴様、なんだそれは?!!」
「全部、神器だ」
「ば、バカな!! 神器は一人、一個の筈だぞ!!」
「イレギュラーってのは、どんな物語にもあるものなんだぜ? 折角だ、神器の名前を教えてやろう。この背中が“紅き天魔狼装”、腕が“大地を引き裂く狼爪”、そして今回発動した脚の神器の名が……“天地を踏みしめる剛脚”だ」
「だ、だが、全部神器だとしても全てを十二分に操ることなど…………!?」
俺は、敵の『女王』が一瞬だけ視線を外した瞬間、空を七夜の体術で駆け、懐に潜り込んだ。
「さっきから隙が大き過ぎなんだよ………ぶっ飛べやぁ!!」
左手でボディブローを叩きこみ、そしてふらついた敵を女でも容赦なく顔に強烈な右ストレートを叩きこんだ。
ドッゴォォン………!!
強烈な一撃を貰った敵の『女王』は一撃を殺すことなど出来ず、そのまま一直線に地面に叩き落とされ、撃破した。
そして……………
『ライザー・フェニックス様の『女王』、リタイア』
グレイフィアさんのアナウンスが戦場に鳴り響いた。
「さて、次の獲物を探しに行くか」
俺は、置いてきたゲパードと簡易武器庫を取り
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