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『もしも門が1941年の大日本帝国に開いたら……』
第十三話
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聞き取れないのがあるので特地航空隊は無線機を新型にしようと計画中で出撃前に全て降ろしていたのだ。
特地からの要請で政府はアメリカと交渉して無線機を購入したりするがそれはまだ先の話である。今のところはパイロット同士での合図や黒板でする事になっていた。
それはさておき、命令を受けた九九式艦爆隊の三機編隊がダイブブレーキを開いて急降下を開始した。小隊は急降下をしながら機首の七.七ミリ機銃弾を発射して東門の城門にいた盗賊を蹴散らして二百五十キロ陸用爆弾を投下して東門を破壊する。
そして制空隊の九六式艦上戦闘機と九七式戦闘機が地上に向けて機銃掃射を開始して機銃弾を盗賊達に叩き込む。
一方、その下で栗山とロゥリィが猛烈な白兵戦を展開していた。
そこへ樹達が追いつき二人を援護する。
「白兵戦をするとは思わんかったわッ!!」
樹はそう叫びつつ盗賊の腹を銃剣で刺して引き金を引いて一連射を撃ち込む。そして直ぐに抜いて盗賊を蹴り倒す。倒された盗賊は地面に叩きつけられ二度と動く事はない。
後方の柵では水野達が九九式軽機関銃で援護射撃をしている。そこへ戦闘機隊と九九式襲撃機隊が飛来した。
両隊は急降下をした。ロゥリィ達が奮戦している盗賊へ向けてだ。
「ヤバッ!!」
急降下を見た伊丹達が走る前に樹は走り出して白兵戦をしていたロゥリィの腰をガシッと掴んでそのまま逃げる。それはもう一目散に逃げる。
「ちょ、ちょっとぉッ!!」
「あれは流石に無理だッ!!」
「やかましいわドアホどもッ!!」
暴れるロゥリィに樹は怒鳴り、両隊の邪魔しないように逃げる。勿論栗山は両隊の急降下を見てあっという間に退避した。
そして水野達がいる柵まで逃げると両隊は一斉に七.七ミリ機銃弾を発射して六十キロ爆弾を投下した。
「全員伏せろォッ!!」
伊丹の言葉に樹や兵士、民兵達が伏せた。
七.七ミリの弾丸は盗賊達の身体を貫き、肉片へと変えていく。そして爆弾が命中して盗賊を吹き飛ばす。
「に、逃げろォッ!!」
攻撃隊の攻撃に恐れを抱いた盗賊達は慌てて逃げ出した。しかし戦闘機隊が駆けつけて七.七ミリ弾をぶっぱなす。
盗賊達は楯を構えるが弾丸はそんなのをものともせずに貫通して盗賊達の命を奪う。
その状況をピニャは呆然と見ていた。ピニャの耳から聞こえてくるのは盗賊達の悲鳴、銃撃音、爆弾の演奏だった。
それも程なくして終わりを告げる。
「突撃ィッ!!」
朝日が上り、アルヌスの方向から加茂大佐率いる第一戦車連隊の九七式中戦車と九五式軽戦車が突撃を開始した。更にその後方に待機していた一木大佐の歩兵第二八連隊が突撃を開始する。
「突撃ィッ!!
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