サイバー・ドラゴン
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は手札が良過ぎたせいかあっさりと終わった。まあおかげでシンクロが印象に残ってであろうから結果的にはOKだろう。デッキを元に戻して膝を着いている丸藤亮に手を差し出す。苦笑しながらも丸藤亮はオレの手を取って立ち上がる。
「久しぶりに負けたが、良いデュエルだった。今度はオレが勝たせてもらう。それにしてもこれがシンクロ召還か、確かに強力だな」
「違うな。シンクロ召還はただの可能性だ。儀式だろうが融合だろうが自分を勝利に導く為の可能性に過ぎない。オレ達デュエリストはその可能性をつかみ取る為の努力を忘れずに、カードを信じてやれば良い」
「カードを……信じる?」
「そうだ。信じていればカード達はそれに応えてくれる。どんな絶望が待ち受けていようとも、勝利への道は切り開かれる」
エクストラデッキから一枚のカードを取り出して、テストモードでデュエルディスクにセットする。
現れるのは一頭の巨大な竜。神をも打ち破り、未来を切り開いた可能性の竜。
「その目に、心に焼き付けろ。こいつがシンクロ召還の可能性の一つだ」
シューティング・クェーサー・ドラゴン
遊星達の未来を、ゾーン達が望んだ未来を切り開いた最強の竜。
こいつの力を持ってしてもオレの未来を切り開く事は出来なかった。力が足りないのか、それとも方向性が違うのかは分からないが、こいつは遊星がカードと、そして仲間達の絆によってつかみ取った未来そのものだ。
「さっきもいったがこいつは可能性の一つに過ぎない。可能性を切り開くのはカードとの絆だ。自分が使うカードを信じろ。自分が信じなければ誰がそのカードを信じてやれるんだ」
その言葉に何人かの生徒が、自分のデッキからカードを引き抜く。
もちろん丸藤亮も。丸藤亮が引き抜いたカード、それは
「……サイバー・ドラゴン。お前はオレを信じてくれるのか」
『サイバー・ドラゴン』
サイバー系において最も基本となるカード。オレはそれを引くと確信していた。丸藤亮とサイバー・ドラゴンの間には確かな絆がある。出なければ初手に3枚も、その上パワーボンドとサイバー・ジラフまで引く訳が無い。
「ありがとう、東雲遊矢。オレは本当のリスペクトという物を理解出来た。自分が選んだカード達を信じてデュエルを行い、勝利を目指す。それこそが真のリスペクトなんだな」
「どう捉えるかは一人一人に任せるさ」
シューティング・クェーサー・ドラゴンをディスクから取り外し、エクストラデッキに戻す。
「それでは皆サーン、素晴らしいデュエルをしてくれた二人に盛大な拍手をお願いしマース」
会場に居る全ての人が拍手をしてくれる。おそらくはテレビで見ている人もだろう。遊星、ゾーン、やはり人はより良い未来を勝ち取ってくれる。これをお前達にも見せてやりた
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