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SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第五章 オレンジギルド
第37話 黒の剣士
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なか高い索敵スキルね、剣士サン。――でも、さっきまでアナタはいなかったのに、今まで何所(どこ)にいたのかしら?」
 そしてキリトに話し終えると、俺とシリカの方に視線を移す。

「まぁ知らない奴がいるけど……その様子だと、首尾よく《プネウマの花》をゲットできたみたいね。おめでと、ケーコちゃんにシュウくん」
 そしてそこで言葉を区切り、再び唇をさっきのように上げて、
「じゃ、さっそくその花を渡してちょうだい」
 と、言ってきた。――すると、俺が何かを言うより先にキリトは前に進み出て、口を開く。

「そうは行かないな、ロザリアさん。いや――犯罪者(オレンジ)ギルド《タイタンズハンド》のリーダーさん、と言ったほうがいいかな」
 その言葉を聞き、ロザリアの(まゆ)がぴくりと跳ね上がり、唇から笑いが消える。

「へぇ、なんか突然現れたと思ったら、アタシの事を知っているみたいねぇ。――もしかして、その子たちの護衛でもしに来たの? それとも、わざわざ殺されに?」
「いいや、どっちでもないよ」
 『殺す』なんて単語が出ても、あくまで冷静にキリトは話す。
「俺もあんたを探してたのさ、それをこの二人に手伝って貰っただけだよ。ロザリアさん」
「……どういうことかしら?」


 ……このキリトたちの話し、長く続きそうだな。
「シリカ、今の内に武器を()えよう。円月輪(チャラム)じゃ、戦いにくいし…」
「そうですね」
 俺とシリカは、キリトとロザリアが話している内にウィンドウを出し、武器の装備をいつもの片手剣と短剣(ダガー)に換える。

 すると腰にあった円月輪(チャラム)が消えて、背中にずっしりとした重さの剣が現れた……のだが……。
「……シリカ、お前はどう思う」
「……やっぱり、シュウさんも感じたんですか」
 俺が《聞き耳》を上げていないと聞こえないくらいの声で聞く。……やっぱり、シリカもそうか。
 俺とシリカは、今思えばリズが強化をしてから、一度も剣を取り出していなかった。
 ……なので、今やっと気付いた――剣が重い!

 そりゃ持てないとかそんなことは無いけど、いつも感じていた重さに比べると重い。
 アクセサリーとか装備を全部渡して《筋力値》が少し下がって。しかも、強化で《重さ》を上げたからだな、これは。……これからはちゃんと、剣と他の装備は別々に強化しよう…。

 と、そんな事を考えている内に、ロザリアが右手を掲げて指先を素早く二度宙を(あお)ぐ。
 すると、ロザリアの後ろの方から九人ほど、カーソルの色がオレンジのプレイヤーが次々(つぎつぎ)と現れる。……ここで立ち止まってなかったら囲まれてたな。絶対。

「キリトさん、どうしますか? 力尽くなら手伝いますけど……」
 そう言って、シリカは腰にあ
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