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SAO<風を操る剣士>
第一部 --SAO<ソードアート・オンライン>編--
第五章 オレンジギルド
第37話 黒の剣士
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! ……その、シュウさんが集中してる時に話しかける、あたしも悪いですから! ――ただ、それでもやっぱりあたしの話を優先して聞いて欲しいというか……その……ごめんなさい、ワガママ言って……」
 頭を下げなくても良いと言われたので、シリカが話している途中に顔を上げて話を聞いていると……シリカは最後らへんにはもう、顔を赤くして俯いていた。
 シリカの言葉は俺にとっては、とても嬉しいこと……なのだが、その……テレるというか恥かしいというか……なんか分からないけど、物凄く鼓動が速くなり、顔も熱くなる。

「そ、そうか。――な、なら今後気を付けるよ」
「あ、ありがとうございます。……お願いしますよ?」
「あ、ああ」
 俯きながら指を前で少しイジっていたシリカは、俺の言葉を聞いて顔を少し上げて、上目遣いで少し嬉し俺にお礼とお願いを言ってくる。
 ヤ、ヤベー……こ、これが本当に俺の妹……もとい妻なのか? か、可愛すぎだろ!

「……………あの〜、もしかして俺のこと忘れてない……?」
 と、自分の嫁の可愛さに疑いすら抱いていたら……横から声がした。
 ……キリト……ごめん、忘れてた。
 
 でもこのまま肯定すると、バカップルだと思われかねない……というか、思われてる可能性がある。……これはどうにか誤魔化さないと!

「そ、そんなことは無いぞ! ……あ、そ、そうだシリカ。今は後ろを追ってきてる奴らもいないし、これから帰る途中にいるかもしれないから、今の内に髪を(むす)んどいたら?」
「え!? あ、そ、そうですね。そ、それなら歩きながらでも出来ますしね!」
「あ、ああ。そ、それじゃあ、行くか!」
「な!? ちょっ、シュウ! ……はぁ、まったく……」
 シリカの髪で誤魔化そうとして、シリカに話をいきなり振ったのだが……シリカはすぐに俺の考えが分かったのか話に乗っかり、歩き出す俺に付いてくる。
 その歩き出した俺の後ろで、ため息をつきながらも、少し遅れて俺の後ろを歩いてきてくれるキリト。……ゴメンな、キリト……。



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 それからモンスターに出くわさずに、さっきの小川の架け橋の所まで着く。
 そして、渡る途中…橋の真ん中くらいの所で俺たちは立ち止まり、俺も気付いていたが(シリカも)キリトが代表して声を出した。
「――そこで待ち伏せてる奴、出てこいよ」
 キリトがそう言った数秒後、橋の向こうの木の葉が動き、人が現れる。
 その人物とは、昨日《風見鶏亭》の酒場にいた――ロザリアだった。
 ……良かった。作戦は成功してたんだな。

 俺が作戦が本当に上手くいった事に少し安心していると、ロザリアは唇の片側を()り上げて笑った。
「アタシのハイディングを見破るなんて、なか
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