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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第12話 機動六課入隊試験
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人混みをかき分けて中から頭に月のアクセサリーをつけた女の子が現れたのだった………











「よう真白ちゃん、見ろよこのお姉ちゃん達、凄い美人だろ!?」
「エローシュ君、何でテンション高いんですか………?キャロちゃんと一緒にはぐれてこっちは捜すのに苦労したのに………」
「真白、居た………?」
「うん、お姉さん達と一緒にいた」
「本当に………このエロバカは………」

真白と呼ばれた女の子を追ってきた2人の少年少女、エリオ・モンディアルとルーテシア・アルピーノだ。

「アンタの連れ?」
「うっす、この月のアクセサリーを付けたのは真白ちゃん、そしてこっちのイケメンがエリオ、ツンとしてる紫の髪の女の子がルーちゃんだ」
「誰がツンよ!!」

「初めまして、信也君がお世話になりました………」
「あっ、こちらこそ………」

真白の丁寧なお辞儀に思わずスバルもお辞儀し返した。

「それとあれ?キャロちゃんは?」
「まだはぐれたまま………まあキャロならここに知り合いも居るし大丈夫だと思うけど………」

ちなみにキャロに関しては人混みから外れた所で泣いている所をたまたま通った加奈に見つけてもらい、後にエローシュと合流する。

「………ってあなた達も試験を?」
「あっ、はい。エリオ君と一緒にみんなで受けに来ました」

ティアナの質問に答えた真白だったが、そんな真白の答えがティアナは気に入らなかった。

「………あなた達遊びに来てるなら帰りなさい。そんなに簡単な門じゃ無いわよ」

少しキツ目に言うティアナに雰囲気が緊迫したものに変わる。
ティアナにとってはこれは執務官になるという目的に近づくための最短コースであり、何としても受かりたいと思っていた。
それなのに『友達と受けに来ました』何て言われてとても『そうなの………お互い頑張りましょうね』なんて言える心境では無かったのだ。

「………ティアナさん違うぜ。俺達は俺達の目的のために来ているんだ。エリオ受けたからってのもあるが決してそれだけじゃない」

緊迫した空気の中、エローシュが年上のティアナにも負けず真っ直ぐな目でそう答える。

「ティアナさん、あんたみたいなツンな女の人はマジで本当にドストライクって言えるほどタイプだ。だが、これだけは引けない」

そんなエローシュの言葉に他の3人をしっかりと深く頷いた。
一番気弱な真白も少し怯えながらも目を逸らすことは無い。

「余計な事を言わなければ完璧なんだけどね………」
「まあエローシュだから………」
「そこうるさい」

少し静寂があったが、エリオとルーテシアの陰口に少し睨みながら文句を言うエローシュだが、特に効果は無く、エリオとルーテシアは知らぬが顔だ。


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