第百五十八話 儚き末路
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たのだ。
「あれは最早そなたの師匠ではない」
「どういうことですか!?それは」
「セフィーロでデボネアの闇に取り込まれていたのだ」
そうアクアに告げる。
「最早人ではない。闇そのものだ」
「そんな・・・・・・それじゃあ」
「覚悟はいい?アクア」
ミッテはその狂気じみた顔をアクアにも向けてきた。
「今ここで貴女も」
「くっ・・・・・・」
「もう振り切った筈だな」
横からヒューゴが声をかけてきた。
「そうだな、アクア」
「ええ」
今のアクアの返事には迷いはなかった。既に一度振り切っていたからだ。
「ないわ、もう」
「よし、じゃあやるぞ」
「ええ、いいわ」
アクアはその言葉に頷く。そうして戦いに向かう。
メディウスの周りには既に無数のマシンが展開している。メディウスの最初のものまである。
「随分と雑多だな」
ショウガそれを見て言う。
「あれは全部メディウスの出したものだったな」
「ええ、そうよ」
チャムがそれに応えて言う。
「子供みたいなものね」
「子供か」
ショウは何故かここで表情を暗くさせた。
「子供を可愛がる親もいるけれどそれにしても」
「何か変なの?」
「ああ。あれは妄執だよ」
そうチャムに告げる。
「あのミッテという女のそれは」
「その通りです」
シーラがそれに応えてきた。
「エルデ=ミッテのそれはまさに妄執です。だからこそ危険なのです」
「妄執・・・・・・確かに」
ショウはあらためてその言葉に頷く。
「あの女から感じられるものはそれしかない」
「はい。ですから」
シーラはさらに言う。
「ここはそれを断ち切らなければなりません」
「何か俺達の戦いってのはそういうのばかりだな」
トッドがシーラの言葉に応える形で軽口を言う。
「憎しみとか妄執とかな。因果なものだな」
「だってそれが聖戦士じゃない」
チャムにこう言い返される。
「そうじゃないの?トッド」
「まあ言われてみればそうだ」
トッドもこれには反論できない。
「俺も昔はかなり因果とかがあったしな」
「そうそう」
「けれどよ、あのおばさんはまた凄えな」
そのうえでミッテを指し示して言う。
「ありゃまた。滅茶苦茶じゃねえか」
「滅茶苦茶でもやるしかない!」
光がここで言う。
「皆の為にも!」
「御前さんまた熱いねえ」
トッドは今の光の言葉にそう返した。
「けれどその熱さ、いいぜ」
「そうか?」
「ああ、少なくとも悪いものじゃない」
笑ってこう述べる。
「だからよ。行くか」
「うん!」
そのまま全軍で総攻撃に入る。ミッテとロンド=ベルの最後の戦いがはじまった。
ロンド=ベルは正面からミッテに向かう。前にいる敵を次々と倒していく。
「そのままメディウスを目指せ!」
ブライト
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