第百五十七話 信じる心が開く明日
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第百五十七話 信じる心が開く明日
デボネアの存在を掴んだロンド=ベルは空を覆う闇へと向かう。そこに彼女がいるとわかったからだ。
セフィーロを飛び立つ魔神達。セフィーロの者達は彼等を見送っていた。
「魔法騎士達、ロンド=ベルの戦士達よ」
その中には当然クレフ達もいる。
「必ず戻ってくれ」
彼等の安全を祈る、その中で光達は言う。
「アルシオーネが言ってた『セフィーロの裏』って何かしら」
「きっとあの闇を抜けた向こう側ですわ」
風が海に答える。
「きっと」
「あの闇の向こうにですね」
それを聞いてシーラが言う。
「いよいよ。このセフィーロを脅かす影と」
「そうですね」
それにエレが頷く。
「デボネア、一体どのような者なのか」
「行こう、海ちゃん、風ちゃん」
光が海と風に声をかけてきた。
「闇を払って」
「ええ、私達の力で」
「セフィーロの方々の為に」
三人は魔法を放つ為に力を溜める。そして。
「光の矢ぁ──っ!」
「水の竜ぅ──っ!」
「碧の疾風──っ!」
三体の魔神の放った炎、水流、疾風が絡み合って光球と化し闇を撃つ。すると闇の中に大きな穴が空いた。
「今だ!」
「ええ!」
「行きましょう!」
三人が先頭になり闇の中に入る。
闇を抜けるとそこには黒光りする城があった。
「あそこにデボネアが!?」
光はそれを見て言う。
「遂に」
「その通りだ」
「デボネア!?」
「よくここまで来た、地上の者達よ」
デボネアの声が響く。その中でレガリアが姿を現わしてきた。
「あれはノヴァの!?」
「どうしてここに」
「知れたことよ」
驚く三人に再びデボネアの声が響く。
「これは本来私の力だからだ」
「御前のまさか!?」
「そう、そのまさかだ」
光に応えて言ってきた。
「ノヴァには授けていただけ。そして」
レガリアの身体が禍々しく変わっていく。下半身は蛇のようになりその胸に他ならぬデボネアの凄みのある顔が浮かんできたのだ。
「愚かな者達よ」
デボネアは三人に対して言う。
「悪あがきなどせず大人しく消滅のときを待っておれば良いものを」
「へん、何言ってやがる!」
その言葉に甲児が言い返す。
「誰が御前みたいなのを放っておくかってんだ!」
「何だと!?」
「そうよそうよ!」
アスカもまた彼女に言い返す。
「誰があんたなんかを!いいから覚悟しなさい!」
「楽には死にたくはないようだな」
「そりゃこっちの台詞だ!」
甲児はまた言ってきた。
「もっとも俺達は手前みてえに残忍でも何でもねえからな!あっさり成敗してやるぜ!」
「覚悟なさい!」
「戯言を」
それを聞いてデボネアの目が赤く禍々しく輝いた。
すぐに魔法が放たれる。それは光達を襲っ
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