第百五十六話 三国の問題
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第百五十六話 三国の問題
一時停戦となった三国だがそれぞれの事情があった。
「へえ、そういうわけか」
ジュドーはタータ達からチゼータの話を聞いていた。そこにはオートザムやファーレン、セフィーロの者達もいる。自然と四カ国の協議になっていた。
「じゃあかなり狭いんだな」
「そうや」
タータがそれに答える。
「チゼータの国民はその為狭い家で暮らしてる。それを何とかする為に」
「柱を必要だと思ってここに来たのです」
タトラも述べる。
「成程ねえ。大変だな」
ジュドーはまずはそれに頷く。
「けれどそれってあくまでチゼータの事情だよね」
エルが鋭い突込みを入れてきた。
「セフィーロにはセフィーロの事情があるんだし」
「それは」
タータの立場が悪くなった。
「それはやな」
「自分達で努力できる範囲はした方がいいと思うよ」
イーノも言ってきた。
「やっぱりね」
「うう・・・・・・」
「そうですわね」
タトラは彼等の言葉ににこりと笑ってきた。
「それができればそうしたいですわ」
「それでできるのかよ」
今度はビーチャが尋ねてきた。
「できないからこっちに来たんだろうけれどよ」
「だからうち等も困っとるんや」
タータはそう言い返した。
「どうすべきかな」
「この角の部分だよね」
「そこが問題なんや」
タータは困った顔のまま言葉を返す。
「どないすべきかな」
「どないするって言われてもな」
ジュドーも困った顔になった。彼もどうすればいいのか判断がつきかねていた。
「それは」
「ちょっと。何かいい考えがあれば」
「あっ、そうだ」
プルがふと気付いてきた。
「この角の部分に住めるかな」
「角の部分に?」
「うん、それで」
タトラに答える。
「できたら」
「それはなあ」
タータはプルの顔に困った顔をして返す。やはり表情は変わらない。
「できたらそうしたいんやろが」
「しかし侵略はよくないぞ」
プルツーもタータ達に言ってきた。
「セフィーロの皆に迷惑がかかる」
「それよね、やっぱり」
ルーもプルツーの言葉に頷く。
「どうすればいいのかしらね、本当に」
「突起の部分はあれなんや」
タータが答えてきた。
「普通の大地で水もあるけど」
「開発が容易ではないのです」
タトラも言う。
「私達の技術では」
「どういうことなんですか、それって」
ファが二人に問うた。
「技術がないって」
「惑星開発の技術はまた特別なんや」
タータの顔は困ったものから弱ったものになった。
「チゼータにはそれがないねん」
「それでこちらに、ということになったのです」
「セフィーロとしてはそれは認められん」
クレフは憮然とした顔で返してきた。
「そんなことを許
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