第百五十六話 三国の問題
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戸惑いを見せる。
「私はその、できれば甘いものを」
「あら、相変わらずなのね」
「はあ」
酒に弱く甘党のラクスらしい言葉であった。実際に彼女は既にセフィーロの果物を食べていた。
「申し訳ありません」
「まあいいけれどね。飲む人はもういるし」
「そうね」
プレセアとマリューがそれに頷く。
「それじゃあ」
「戦いまでは」
「はい」
ナタルはこの時助かったと思って胸を撫で下ろした。しかしそれは甘かった。
「ナタルさん」
「それじゃあさ」
「な、何だ?」
ジュドー達に声をかけられて思わず身構える。
「お菓子食べようよお菓子」
「ああ、いいなそれ」
ケーン達もそれに頷く。
「それじゃあ皆で」
「よしっ」
「い、いや私は」
ここでまたしても下手な演技をしてしまった。
「別に一人でいい」
「あれ、またキースさん?」
「ちょっとな・・・・・・あっ、いや」
ミレーヌの言葉にうっかり言ってしまった。
「何でもない、何でも」
「ってこの人はまた」
「自分で言ってるし」
「言ってはいない、ただ私は二人で・・・・・・うう」
また言ってしまう。やはりナタルは嘘がつけなかった。
「わかった。皆で食べよう」
「そうですね。それじゃあ」
「ナタルさんも」
「しかし君達」
懸命に何とか取り繕おうとしてまた言う。
「そもそもだな、大人をからかうのは」
「だってナタルさんなあ」
「何か可愛いし」
「可愛い!?私が」
それを言われて顔を赤らめさせる。
「馬鹿を言うな、私がそんな」
「やっぱり可愛いよな」
「見ていて飽きないし」
皆顔を真っ赤にさせて両手をぶんぶん振って否定しようとするナタルを見て言う。
「ともかくだ」
ナタルはそれでも述べる。
「私はそもそも」
「そもそも?」
「キース・・・・・・いや大尉とはまだキスも」
「していないんだ」
「二十五で」
「歳は関係ないっ」
ムキになって言う。
「そんなことは全然ない。そもそも結婚するまでは」
「こんなに純情な人いないわよね」
「今時なあ」
「うう・・・・・・」
自分で自分を追い込んでしまった。やはりナタルはこうしたことになると他の誰よりもまずいものがあった。こればかりはどうしようもなかった。
「しっかしあれだよな」
またシンが言いだした。
「二十五でキスもなしってどういうことなんだよ」
「そういうあんたはどうなのよ」
ルナマリアに突っ込まれる。
「ステラちゃんとは」
「ああ、順調だぜ」
笑って彼女に言葉を返す。
「安心しな」
「それで何処までいったの?」
メイリンが彼に問う。
「上手くいってるんだったらもう最後まで?」
「ああ、それないから」
「こいつこれで奥手なんだよ」
スティングとアウルがここで言
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