第百五十六話 三国の問題
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ムに頷く。そうしてその黒い波動の前に出た。
「はあああああああああああっ!」
ビルバインのオーラソードを一閃させその波動を打ち消した。ショウならではの凄まじい力であった。
「何っ、わらわの波動を」
「俺は正しき力の為に剣を振るう!」
ショウはデボネアに対して言った。
「だからだ!この悪しき力も断ち切ってみせる!」
「くっ!」
「さあ来いデボネア!」
ショウはデボネアに対して叫ぶ。
「今こそこの手で!」
「止むを得ん、ここは下がるか」
デボネアは形勢不利と見て撤退を決意した。その際ミッテに目をやる。
「そなたは助けよう」
そうミッテに告げる。
「来るがいい」
「お母様、それじゃあ」
「ふん」
だがノヴァには冷たい声を返すだけであった。
「そなたは不要じゃ」
「えっ!?」
「聞こえなかったか、不要じゃ」
また告げるのだった。
「最早そなたはな」
「そんな・・・・・・それじゃあ」
「使えぬ駒はいらぬ」
こうも言い捨てた。
「何処へなりと行くがいい」
そう言って気配を消した。ノヴァだけを残して。
「そんな・・・・・・私はじゃあ今まで」
「どういうことなんだ、これは」
光は今の流れがわからずに思わず呟いた。
「どうしてノヴァが」
「私は・・・・・・貴女だって言ったわね」
ノヴァは俯いた声でこう述べてきた。
「あ、ああ」
「だからなの。私は貴女エメロード姫を失った悲しみから生まれたの」
「じゃあ本当に私の」
「ええ」
光のその言葉にこくりと頷く。
「だから。私は」
「わかった」
光はその言葉にこくりと頷いてきた。
「だからか。全部わかった」
「えっ!?」
「ノヴァ、来て」
優しい声でノヴァに声をかける。
「私のところに。また一緒になろう」
「いいの?私が光のところに来て」
「いい、だから一緒に行こう」
「私が光の中に入って」
「私がノヴァを受け入れて」
二人は互いに見詰め合って言い合う。既にそこには歪んだ愛情はなかった。
「そうして二人で」
「ずっと一緒に」
ノヴァはゆっくりと目を閉じる。そうして光に近付きその中に入っていく。彼女はこうして完全に光の中に入ったのであった。再び一人になったのだった。
「光、それでいいのね」
「光さん、貴女は」
海と風が光に声をかける。
「ノヴァを受け入れて」
「そうして」
「うん」
光は二人に対して頷いてきた。
「ノヴァは寂しかったんだ、だから」
そのうえで言う。
「私はノヴァを受け入れて」
「強いのだな」
ランティスが彼女に声をかける。光は今ノヴァに勝たずに彼女を受け入れたのだった。
「御前は」
「強くない。ただ」
「ただ?」
「ノヴァを助けたかった。だからなんだ」
「それが強さだ」
ランティ
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