暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜ニ人目の双剣使い〜
説明とシステム
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安全エリアには黒い石机が設置してあった。そこにユイは座り俺、キリト、アスナがそれを囲んでいる状態だった。なお、ユリエールとシンカーは先に脱出してもらったのでもうここにはいない

ユイはしばらくためらっていたがアスナが訊ねたことによって重い口を開いた

「はい……。全部、説明します……キリトさん、アスナさん、リンさん。もっともリンさんはある程度推測できているとは思いますが……」
リンさんとよばれたことで何だか喪失感を感じる。何でだろうな……システムだっていうのに……知っていたのに……心が痛いんだが

「<<ソードアート・オンライン>>という名のこの世界は、ひとつの巨大なシステムによって制御されています。システムの名前は<<カーディナル>>、それが、この世界のバランスを自らの判断に基づいて制御しているのです。カーディナルはもともと、人間のメンテナンスを必要としない存在として設計されました。二つのコアプログラムが相互にエラー訂正を行い、更に無数の下位プログラム群によって世界の全てを調整する……。モンスターやNPCのAI、アイテムや通貨の出現バランス、何もかもがカーディナル指揮下のプログラム群に操作されています。……しかし、ひとつだけ人間の手に委ねなければならないものがありました。プレイヤーの精神性に由来するトラブル、それだけは同じ人間でないと解決できない……そのために、数十人規模のスタッフが用意される、はずでした」

「GM……ユイ、つまり君はゲームマスターなのか……?アーガスのスタッフ……?」

「馬鹿か。ユイは"はずでした"と言ってるじゃないか。それにこんな歳のアーガスのスタッフが存在しているわけがない。残った選択肢はただひとつ」

ユイはひとつ頷くとまた口を開いた

「カーディナルの開発者たちは、プレイヤーのケアすらもシステムに委ねようと、あるプログラムを試作したのです。ナーヴギアの特性を利用してプレイヤーの感情を詳細にモニタリングし、問題を抱えたプレイヤーのもとを訪れて話を聞く……。<<メンタルヘルス・カウンセリングプログラム>>、MHCP試作一号、コードネーム<<Yui>>。それがわたしです」

「プログラム……?AIだっていうの……?」

ユイは悲しそう笑顔のまま頷いた

「プレイヤーに違和感を与えないように、わたしには感情模倣機能が与えられています。……偽物なんです、全部……この涙も……。ごめんなさい、アスナさん……」

アスナはユイを抱きしめようとしたが、ユイはそれを拒否するように一歩下がった。アスナは、抱きしめるのをやめ、さらに言葉を重ねる

「でも……でも、記憶がなかったのは……?AIにそんなこと起きるの……?」

「……二年前……。正式サービスが始まった日……何が起きたのかはわたしにも詳し
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