第百五十三話 宇宙の渦
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」
「ははは、残念だったな」
その言葉を一笑に伏してきた。
「それも俺のものだぜ」
「ってあんた結婚でもしたのか?」
「いや、猫だ」
ヤザンはここで一見突拍子もないことを言ってきた。
「猫!?」
「そうさ、俺の新しい家族だ」
驚くジュドーにニヤリと笑みを返してきた。モニターからその顔が見える。
「あんたが猫かよ」
「おかしいかよ。まあそうだな」
「ああ」
「そこで否定しろ。何だよ、それは」
「だってよ。ガラじゃねえからよ」
「まあそれもそうだ」
自分でもそれは認める。
「しかしだ。俺にも家族はいるんだよ」
それをまた言う。
「だから死ぬわけにはいかねえ。覚悟しやがれ!」
「それでどんな猫なんだ?」
ヤザンのウミヘビをかわしながら問う。
「あんたのその家族ってよ」
「黒猫さ」
ジブリールが飼っていた猫を引き取ったからだ。案外ヤザンになついていたりする。
「それがどうしたんだ?」
「いや、聞いただけさ」
別にこれといったことはなかった。
「そうなのか。成程な」
「わかったらよ、死にやがれ!」
「だから俺だって死ぬわけにはいかないんだよ!」
ジュドーも言い返す。
「あんたも俺もな!」
「じゃあ撃墜で勘弁してやるぜ!」
結局戦うということである。
「覚悟しやがれ!」
「そっちこそな!」
モンドとイーノがその横でそれぞれラムサス、ダンケルと戦いライラ、マウアーとはルー、エルが、そしてカクリコンとはビーチャが戦っている。他の戦いの顔触れもゼダンの時と同じであった。
その中でウッソとカテジナは相変わらず熾烈な戦いを繰り広げていた。ゴトラタンはその一見鈍重な外見からは思いも寄らない派手な動きを見せガンダムに襲い掛かる。ウッソは防戦に回っていた。
「ウッソ!これが最後なら!」
カテジナは気違いじみた攻撃を浴びせながらウッソに言う。
「今度こそこの手で!」
「カテジナさん、貴女は最後まで!」
「変わることはないって言いたいのかしら」
「そうです!どうして!」
「それが私だからよ!」
カテジナは言った。
「これが私!だから!」
「僕は貴女とは戦いたくはないんです!」
「私は違うわ」
狂気を漂わせた笑みをウッソに返してきた。
「私は!貴方を殺す!そして!」
「止めて下さい!」
ビームサーベルが打ち合った。
「この戦いには意味がない!貴女と僕の戦いも!」
「あるわ。これは私自身の問題なのよ!」
「カテジナさんの」
「目障りだということよ!」
「なっ・・・・・・」
「いつも私を心配顔で気遣って!それが迷惑だというのよ!」
「だってそうじゃないですか!」
ウッソは彼女に言い返す。
「貴女は昔は」
「昔は昔よ」
そう言い捨てた。
「今の私は違うのよ」
「違いま
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