第百五十三話 宇宙の渦
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われたロンド=ベルを見据えて呟く。
「因縁深いロンド=ベルともこれで泣いても笑っても最後ってわけだ」
「そうだな」
その言葉にカクリコンが頷く。
「勝つにしろ負けるにしろだ」
「後がない戦いってのもいいものだぜ」
ヤザンは笑ってそれに応える。
「スリルがあってな」
「どっちにしろ後悔はなしってことだな」
ジェリドも言う。
「これでな」
「そうね」
マウアーはジェリドに続いて言う。
「生きるにしろ死ぬにしろ」
「ならばだ」
シロッコは彼等に告げてきた。
「生きて後悔しない方がいい。違うかな」
「珍しくまともなことを言うね」
ライラは彼の言葉に顔を向けてきた。
「どういう風の吹き回しだい?」
「ふふふ、さてね」
シロッコはまずは彼女の言葉に笑って返してきた。
「どちらにしろ最後なのは確かだ。君達の健闘を期待する」
「いいか」
ガディがジェリド達に告げる。
「後ろはこっちで全力でフォローするからな、いいな」
「恩に着るぜ」
ヤザンはその言葉を聞いて彼に笑みを向けた。
「思えばあんたとも長い付き合いだがな」
「そうだな。まさかお互いここまで生き残るとはな」
「我々もです」
「お互いよくここまで」
ラムサスとダンケルも述べる。アレクサンドリア級は他にもありそこにはブランやベンがいた。
「宇宙でも戦うとはな」
「流転と言うべきでしょうがこれもまた」
「あんた達とも長いな」
彼等にはジェリドが声をかけてきた。
「よく生きていたものだ」
「世話は焼かせられた」
ブランはシニカルな笑顔を作ってジェリドに言葉を返してきた。
「何かとな」
「それは済まなかったな」
「しかしだ。その分はここで返してもらうぞ」
「健闘を期待する」
ブランとベンは彼等にこう告げる。見ればクロスボーンやザンスカール、ブルーコスモスのモビルスーツもまだかなり残っていた。
「ザビーネ」
ドレルがその中でザビーネに声をかけてきた。
「この戦いが終わればどうする?」
「さて」
ザビーネはその問いにはまずは少し時間を置いてきた。
「わかりませんな。どちらにしろ少し考えたいものです」
「休みたいというのだな」
「はい」
その問いにはこくりと頷いてきた。
「何分多くのことがありましたので。考えることも多いですから」
「そうだな。しかしだ」
ドレルはここで言った。
「父も倒れかなり経った」
「ええ」
「その間私達が見てきたものについて考えるべきだな」
「ただ一つだけわかったことがあります」
「何だ、それは」
また彼に問う。
「貴族主義についてです」
「貴族主義か」
「はい、コスモ貴族主義」
それを今ドレルに語る。
「今まで絶対と思っていましたが。どうやら些細なことだったようです」
「些
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