第百五十二話 ゼダンの門
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」
ヒメの言葉は見事に的を得ていた。
「だからついそんなことを言って」
「確かに素直じゃないな」
勇がそれに同意して応える。
「何をやるにしろ」
「ステラちゃんみたいな彼女もいるのにね」
「シン、生きる」
ステラはシンに対して声をかける。しかしシンはまだ意識を回復されない。
「生きていれば助かる」
「ああああああ・・・・・・」
だがシンは意識を取り戻そうとはしない。とりあえず彼はそのままだった。
「とりあえず生きてるよな」
ケーンがスティングに問う。
「まだよ」
「ああ、息はある」
「何とかな」
アウルも彼に答える。
「じゃあいいや。とりあえずはな」
「またすぐに戦いだしな」
「ケーンにも是非頑張ってもらわないと」
タップとライトはかなり冷たい言葉こそ言うが二人で彼を助け起こしていた。
「ほら、こっちだ」
「デスティニーに行くぞ」
しかしシンは答えはしない。まだ気を失っている。
「じゃあ俺達も行くか」
「ああ」
イザークはミゲルの言葉に頷いた。
「今度こそティターンズを」
「よし」
ハイネは前を見て言った。
「今度で最後になるな」
「攻撃目標は宇宙の渦です」
ニコルの顔が何時になく険しい。
「そこにティターンズの残り全てが集結しています」
「いよいよですね」
シホも言う。
「それでティターンズとも決着が」
「そうだね。けれど」
「彼等も必死ですね」
ジャックとエルフィの顔は険しい。
「最後だからこそ」
「ですがゼダンは陥落しました」
フィリスはそう指摘する。
「そのうえ数はかなり減っています。それを考えると戦力自体は」
「少ないことは少ない、か」
アスランがそれに応える。
「しかしそれでも」
「相手は必死。そういうことね」
「はい」
そう述べたうえでフォウに答えた。
「その通りよ」
「しかも数はまだまだ向こうが上ですしね」
「それだけではないですよ」
カントが告げてきた。
「エースパイロットも皆健在ですし」
「あの連中がか」
ナッキィはそれを聞いて顔を暗くさせた。
「まだいるのか」
「しかも全員」
「やれやれってやつだな」
ジュドーはそれを聞いてぼやく。
「しかしそれでもな」
「行くしかないな。これがティターンズと最後の戦いだからな」
カミーユが最後に言う。ロンド=ベルはすぐにティターンズとの最後の戦いに向かう。ティターンズとの長い戦いも終わろうとしていたのだった。
第百五十二話完
2007・3・22
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