§21 そして全ては水の泡
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回繰り返すと、どうなるか。
「破壊光線は無理に天からの一撃にしなくてもいいんだよ。掌から放ってもいい。ただ、そっちは被害が論外だから使わないだけ。空から光線を地上に叩きつけた方が被害が少ないのさ。手から放ったら正面根こそぎ焦土と化すわオゾン層ぶち壊すわでもう大変なんだから。幽世とか宇宙でもなきゃ使えないっての」
呟く黎斗の声は、誰にも届くことはない。迦具土の末路は確定した。我が前に邪悪無しの影響下で束縛されて上空なのだ。その上、”戦士”の剣が直撃している彼に出来ることは何もない。
「さて、と。実は初めてなんだけどね、破壊光線同時撃ちって。時間戻すの地味にめんどいな。っーかこんなん出来るのかね?」
黎斗を取り囲むように輝く球体が出現していく。手を上空に掲げた彼の掌に出現したのを合わせると、総勢七つ。
「……出来ちゃったよおい。時間戻したら破壊光線もキャンセルされそうなもんなのに。時空でも歪ませたのか? ま、いっか。さて、殲滅したし恵那を探すかね。変なことになってなきゃいいけど。って恰好つけてるヒマはないか」
背を向け走り始める黎斗の背後で極太の光線が七つ、上空の迦具土を貫く。周囲を焼き尽くす程の閃光が消えると同時に流浪の守護を発動させ、我が前に邪悪無しを邪眼へと戻す。時間を繰り返すことにより発生させた同時攻撃。一撃滅殺を受け続けた迦具土の末路など、確認するまでもない。
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