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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第百五十一話 アクアの決別
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「この機体の為!?」
「ええ。このメディクス=ロクスの為にね」
彼女は言う。
「この中にあるAI1は私の全て。その進化を進める為に」
「木星の力を集めたっていうんですか」
「そうよ。それによりこのメディクスはさらに強くなったわ」
妖しく笑って述べる。
「その力。今貴女達にも見せてあげるわ」
「そういうことだ」
アルベロも言う。
「行くぞ、ヒューゴ」
「隊長、貴方に聞きたいことがある」
「何だ?」
「オルガ達のことだ」
彼はそれをアルベロに問うてきた。
「貴方は知っていた筈だ。あの三人に投与していた薬のことを」
「あれか」
「あれはミッテ博士が開発したものだったな」
「そうよ」
そのミッテ本人が答えてきた。
「その通りよ。私が特別に開発したものよ」
「何故あんなものを開発した」
ヒューゴは怒りを含ませた声でミッテに問う。
「あの薬の副作用は。貴女も知っていた筈だ」
「ええ、勿論」
ミッテはそれも認めた。
「それだけじゃないわ」
「何!?」
「彼等は今貴方達と一緒にいるわね」
「それがどうしたっ」
「聞きなさい。そしてステラ達も」
「そうだ。だからそれがどうした」
「だから聞きなさい。彼女達のことも」
「まさか」
アクアはミッテの思わせぶりの口調から察した。顔が青くなる。
「先生、貴女は」
「そうよ、彼女達をああしたふうに改造したのも私よ」
「そんな、何てことを!」
「オルガ達を何だと思っている!」
「実験材料ね」
素っ気無く答える。その言葉には一抹の人間らしさもなかった。
「それだけよ。どうかしたの?」
「ステラ達は死ぬところだったんですよ!」
「あの薬の副作用を知っていて開発したというのか!」
「だからそれがどうかしたのかしら」
ミッテの言葉の調子は相変わらずであった。
「その程度のことで」
「その程度って」
「あんたは。それでも人間なのか」
「所詮は孤児や死刑囚」
これは事実であった。ステラ達三人は孤児であり後の三人は死刑囚である。六人共何の身寄りもない者達だ。彼等は言うならば何があってもおかしくはないのだ。
「AI1の糧になるべき存在だったのよ」
「ということはあの薬は」
「ステラ達の改造は」
「そうよ、あくまで実験」
平然とした調子で述べる。
「それだけよ」
「ふざけるな!あいつ等はあんたの道具じゃない!」
「そんなことをしてまで!」
「だからどうしたと言ってるのよ」
それでもミッテは変わらない。言葉の調子もまた。
「何を騒いでいるのかしら」
「くっ、駄目だ」
ヒューゴはその言葉の前に舌打ちするしかなかった。
「この女は」
「先生、貴女という人は」
「それは誰も同じことよ」
ミッテはさらにい言う。
「何っ!?」

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