§17 新たなる刺客達、もとい転校生&居候
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に決まってるじゃない。もっともれーとさんの場合アテナ様がいらっしゃった時以来飲んでなかったでしょ。久々に飲んだから尚更おいしいと感じているのかも」
「「「……!!?」」」
あ、と思った時にはもう遅い。周囲からの視線が凄まじいことになっているのが嫌でもわかる。「アテナってすごい名前だよねー。まるで神様みたい」などと呑気に会話してるそこの女子。”まるで”神様じゃない、”本当に”神様なんだよ。とツッコミたい。無遠慮な視線に晒されている今はそんな発言が出来そうにないけれど。
「あの、黎斗さんと恵那さんはどういう関係で?」
「うんとねー、家主と居候?」
驚いた。爆弾発言が投下され場が混乱するのがこんな時のお約束だとおもっていたのだが。冷静に考えれば恵那の「家主と居候」発言も十分爆弾発言なのだが、ラブコメやらラノベを読み漁ってきた黎斗にとってはまともな発言に聞こえてしまう。なんだかんだ言っているが一番驚いたのはアテナ云々が総スルーされたことだったりする。
「うん。恵那の親戚の方からちょいとワケありでね」
安全発言、というわけでもなく社会的に問題がありそうなので細かいところを補足する。周囲の雰囲気を鑑みるにアテナ云々はどうやら流されたらしい。こっちの方が重大な気はするのだけれど。古老云々はエリカ達なら勝手に察してくれるだろう。
「ふーん。ご家族の方もそれには納得なさっているのよね?」
「っーかじーさんから打診されたよ」
「……!?」
「エリカ、難しい顔してどうしたんだ?」
「なんでもないわ、護堂。……黎斗、あとで話があるのだけれど時間いい?」
「まずはお礼と謝罪を。ミラノではありがとう、助かったわ。あと貴方の正体を拡散してしまって悪かったわね。ついついらしくなく感情的になってしまったわ。今まで隠し通されたことに対しての悔しさから我を忘れて、つい」
(その「つい」でスサノオ達はエラく苦労したんだよなぁ……)
この件に関して今更エリカに文句を言ってもしょうがない。アンドレアと違って口止め忘れてたし。それに一応カテゴリ”人間”で洗脳してある。カンピオーネである、と万が一バレた時の混乱よりは格段に影響は少ない筈。須佐之男命に迷惑をかけるのは現世(こっち)に住む、と決めた時に覚悟していたことだ。あっちも覚悟してくれていただろう。多分。
(ま、バレるのがこんなに早いのは予想外だったんだけどねぇ。百年とは言わないけど数十年は騙しきれると思ったんだが)
「あぁ、うん。今度から気を付けてー?」
事なかれ主義を最大限に発揮してなあなあで済ませようとする黎斗にエリカが安心してくれればすぐに終わっただろう
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