第61話 =すずらん亭=
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は翅のせいか結晶なんて便利アイテムが無いため世界樹の元まででもちょっとした旅になる。それ
にもかかわらずリーファは同行してくれると言ったんだ。感謝以外の何ものでもない。
「……ふふっ……おやすみなさい」
「あぁ。おやすみ、リーファ」
そういうとリーファは光に包まれて消えた。ありがたいと言うべきかやはりと言うべきか消えるときにはポリゴンが割れるよう
な感じではないらしい。
「…どうしたんだろうな、彼女」
キリトがさっきまでリーファのいた場所を見ながらそう呟いた。
「さあ…今の私にはメンタルモニター機能がありませんから…」
「でも、結構心強いな」
「はい。マップなら私もわかりますけど、戦力は多い方がいいですからね……でも」
とユイは俺の顔に急接近して人差し指をビシッと立てて口を開いた。
「ただでさえ、にぃはねぇたちがいたんですから浮気とか駄目ですよ!!」
「はぁっ!?浮気って!?」
何故そうなった、と隣のキリトを見るが彼もわからないらしい。まだ俺はあいつらとは恋仲という関係まではいっていないので
浮気もなにも無いと思うんだけど…とまぁ、こういうときに面倒な妹はその親に任せよう。
「浮気って言うならキリトだろ」
「パパ!?…しちゃ駄目ですよ!!」
「しないよ!!しないしない!!」
思わず投げられたキリトは泡を食って首をぶんぶんと横に振るが、その光景がおかしいかのようにユイは笑いながら飛び立って
食べかけのクッキーを再びかじり始める。
「くっそぅ…からかいやがって」
「…ほんと成長したな〜」
あのたどたどしい話し方の時からはまったく思えないほどだった。
「さて……練習してくるかな…」
「練習…?何の?」
随意飛行、とだけ答え俺はそのすずらん亭をでた。
――――
得意そうなキリトに手を借りるほうが手っ取り早そうだけどなんか癪だしこういう初めてのことはなぜか1人でやりたいという
気持ちが強かった。
「……ここらへんかな?」
すずらん亭を出て、少し歩くといろいろな建物が立ち並んでいるなかで珍しく結構広い空き地っぽい場所が見えた。先ほどキリ
トがぶつかった例の塔の後ろ側がここから見える。
「…まずは…仮想の骨と筋肉……」
いきなり骨を動かすようなことはせずに実際にあるというイメージを膨らませていく。リーファに苦笑いされながら「まずはそ
こからだね」と言われてしまったのでしっかりと膨らます。だが、ここでそのイメージを消すかのような出来事が起こる。
「…誰だ?そして、領主館前で何をしている?」
そういわれ、首元に長い日本刀のようなものが添えられた。
「…
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