暁 〜小説投稿サイト〜
孤高の雷狼と疾風の狩人
ユクモ村

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 雨があがりぬかるんだ道を荷車がすすむと門が見えてきた。

「ご主人、ユクモ村の門が見えてきたニャ」

 その声に前を見ると朱い門が視界に入ってきた。
 ユクモ村、湯と煙に包まれたこの村は地下より湧き出るその湯は昔は不老長寿などの効能があると信じられていた。今でも、不老長寿とはいかないまでもさまざまな効能がありそれを目当てにハンターなど多くの旅人などが訪れる。

「ご主人もよくそんなこと知ってるニャ」

「こらからの拠点となる村だ下調べくらいはするさ」

「そんなもんかニャ〜」

「そんなもんだな」

 そんな話をしていると門の前に辿り着いた。コジローは荷車を村の裏手に置きに行くためにそのまま走り去っていった。門を正面から見上げると横から眺めていた時とはまた別の趣がある

「すぅ〜、はぁ〜、よっしいくか!」

 深呼吸をして気合をいれ階段をのぼる。階段に腰掛けていた青年にかるく会釈し奥に向う
山の中腹にできた村だからか勾配の厳しい村になっていた。もし全身金属鎧であれば彼は時をおかずして汗だくになっていただろう、階段を昇りちょうど村の広場のようなところに腰掛けている女性がいた

「すみません、この村の村長はどこに居られるのですか?」

「フフフ、たぶん貴方がお探しの人はわたくしだとおもいますよ」

「えっ?・・・・・・あッ!失礼しました。俺はドンドルマからきたハンターでシンヤといいます」

「フフフ、わたくしはこのユクモ村で村長をさしてもらっています。気軽に村長さんとでもおよびください」

「はい、それでこれがドンドルマのハンターズギルドからの推薦状です」

「たしかに受け取りました。では、この先の階段を一番上までのぼった先にこの村の名物の温泉があります。そこで旅の疲れを癒してくださいな、それからこの広場の向いにある建物があなたの家です」

「じゃあ、さっそく名物の温泉にいってみます」

「貴方はこの村に何をもたらし何を獲るのでしょうね」

 階段を上へ上へのぼっていくハンターを見て彼女はつぶやいた
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