食事と新たに事件
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ことに、同調する幹部プレイヤーたちと体制の強化を打ち出して、ギルドの名前をアインクラッド解放軍に変更させました。更に公認の方針として犯罪者狩りと効率のいいフィールドの独占を推進したのです。それまで、一応は他のギルドとの友好も考え狩場のマナーは守ってきたのですが、数の力で長時間の独占を続けることでギルドの収入は激増し、キバオウ一派の権力はどんどん強力になっていきました。最近ではシンカーはほとんど飾り物状態で……。キバオウ派のプレイヤーたちは調子に乗って、街区圏内でも<<徴税>>と称して恐喝まがいの行為すら始めたのです。昨日、あなた方が痛い目に遭わせたのはそんな連中の急先鋒だった奴等です。でも、キバオウ派にも弱みはありました。それは、資材の蓄積だけにうつつを抜かして、ゲーム攻略をないがしろにし続けたことです。本末転倒だろう、という声が末端のプレイヤーの間で大きくなって……。その不満を抑えるため、最近キバオウは無茶な博打に出ました。配下の中で、最もハイレベルのプレイヤー十数人による攻略パーティーを組んで、最前線のボス攻略に送り出したんです」
コーバッツたちかな?
「いかにハイレベルと言っても、もともと我々は攻略組の皆さんに比べれば力不足は否めません。……結果、パーティーは敗退、隊長は死亡という最悪な結果になり、キバオウはその無謀さを強く糾弾されたのです。もう少しで彼を追放できるところまで行ったのですが……」
ユリエールはそこで一旦きると唇を噛んだ
「三日前、追い詰められたキバオウは、シンカーを罠に掛けるという強硬策にでました。出口をダンジョンの奥深くに設定してある回廊結晶を使って、逆にシンカーを放逐してしまったのです。その時シンカーは、キバオウの「丸腰で話し合おう」という言葉を信じたせいで非武装で、とても一人っダンジョン再奥部のモンスター郡を突破して戻るのは不可能な状態でした。転移結晶も持っていなかったようで……」
「お人好しだな。そんな男だとわかっていたはずなのに口車に乗せられてノコノコと……」
「……お人好しがすぎたんですシンカーは……」
「要するに、軍で強い俺たちがいるという噂を聞きつけ助けて欲しいと言いにきたってわけか」
ユリエールは唇を噛んでから言った
「お会いしたばかりで厚顔きわまるとお思いでしょうが、どうか、私と一緒にシンカーを救出に行ってくださいませんか」
ユリエール深々と頭を下げた
「心証としては力を貸してあげたいのは山々だが……」
「無理なお願いだってことは、私にも解っています……。でも、黒鉄宮<<生命の碑>>のシンカーの名前に、いつ横線が刻まれるかと思うとおかしくなりそうで……」
……これはPKの手段としてはメジャーな方法に酷似している。一人が街でプレイヤーを誘い、
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