第五話『ストライク』
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ん、軍人さんに……なっちゃうの?」
「さっきの話、聞いてたのか?」
「……うん」
スウェンはリズと同じ目線までしゃがみ、頭を優しく撫でる。
「大丈夫だ、連絡も出来るし、暇を見つけては会いに来る。心配するとこは無い」
「本当……に?」
「ああ。約束だ」
「……うん、約……束♪」
満面の笑みを浮かべるリズ。スウェンは手を離し立ち上がり
「さて、準備をしなければならないな……」
「そうだね、それじゃ始めようか」
そうして、スウェンの明日に向けての準備が始まった……。そんな中、ロイは何処かへと姿を消しており、ネレイスがぷんぷんと怒っていた。
「これで終わりか……しかし、軍か。あのシュハイクという女性を見る限り、ファントムペインのような場所ではないというのは明らかだな……」
ふと昔の事を思い出す。彼が過去に居た部隊、ファントムペインは非人道な行為を、虐殺など平気でしていた。上に立つものが悪意のある考えだと、その部隊は廃れていく。だが、シュハイクの目を見た。あれはそんな非人道なことをしている人間の目ではないとスウェンは気づいた。
「スウェン、少しいいかい?」
「?」
ロイが準備を終えたスウェンの元にやってきた。何故か息切れをしている。
「義母さんが怒っていたぞ? 義父さんが居ないって」
「ああ、訳を話したら収まってくれたよ」
「訳?」
「これだ」
ポケットから美しい光沢を見せる黒い腕輪を取り出す。
「これは?」
「SPP01だよ」
「!?」
スウェンは驚いた表情を見せる。スウェンは前にISの待機状態は、アクセサリーのようなものになると教えられたことがあるのを思い出した。
「ストライカーシステムも完成し、調整も完了した。部隊へ行く君にこれを託そうと思ってね」
「い、いいのか?これは義父さんと義母さんの研究成果で……」
「僕達の研究成果は誰かに使われなければ意味が無い。君にならSPP01を、ストライカーシステムの真価を発揮することが出来ると僕達は思ったんだ」
ロイはスウェンの手をとり、SPP01を持たせる。
「これでこれは君の物だ。どのような使い方をしても構わない、存分に使ってくれ」
「……感謝する」
「良いんだ、僕達にはこれぐらいしか出来ないからね。せっかくだ、SPP01なんて堅苦しい名前ではなくて、君が新しい名前を……良い名つけてあげて欲しい。おっと、手を止めてしまったようだね。僕はもう寝るよ、おやすみなさい」
「ああ、おやすみなさい」
大きなあくびをしながら、ロイは部屋の扉を閉める。一人残
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