BFO編ーダブル・マーシャル編ー
37.芽生えた感情
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
男の姿が映る。
ゴツイ体にかなりの装甲を身に纏う男と俺のように防具は腕のみで残りは、白色の服装の男だ。
「シュウ.......?」
「あ、ああ、わるいな」
今からあいつらの試合だ。
これで違和感の正体がわかればいいんだが.........
「そういえば、シュウ?」
「なんだ?」
「試合に勝ったら、シュウが考えてたこと教えてくれるって約束だったでしょ?教えてよ」
(そういえばそんな約束してたっけな)
「わかったよ。言うけど、俺から話すより実際に見てもらった方がわかりやすいかも知れない」
モニターを見るともう試合は始まっており、どちらのペアも一進一退の攻防を繰り広げている。
「この試合.......今はお互いの実力は互角に見えるよな」
レイナは小さく頷く。
「でも、もうそろそろ............ほら今!!」
モニターを指差す。モニターには、普通に互角の攻防を繰り広げているように見えるがさっきは一瞬だけ、神楽の動きが遅くなったように見えた。
「わかるか?」
「うん.......なんとなくわ。神楽の動きが一瞬だけ遅くなったね。でも、それって疲労が原因じゃないの?ほら、もう試合してから結構経ってるし........」
試合が開始してから十分........
確かに動き続けていれば疲れるというのは当たり前だが.......それにしても急すぎるだろ。しかも、こいつらの試合は全部、最初は互角か、それ以上......そして後半は圧倒的な力の差でねじ伏せている。
「.......俺の思い違いならいいんだけどな」
この大会でアシストは、物理戦闘スキルしか使用することは出来ない。追加効果の麻痺、毒、睡眠系のスキルは使用することが出来ない。だが、やつらと戦った相手が全員同じ負け方をしている。そしてあいつらの試合を見ると俺が違和感を感じるということは..........
「.........不正」
ボソッと口から漏れた。
「.........不正?」
「いや、なんでもない」
さすがに考えすぎか.......
大勢の観客の前で不正なんてできるわけがない。
やはりこの試合の勝者は、ルート、グランド、ペアとなった。
しかもいつも通りの勝ち方で。
「やっぱり、あの二人が相手か.........」
「大丈夫だよ、シュウとあたしなら。さっきまでと一緒で全力で戦えば勝てるよ」
俺の手をそっと握る、レイナ。
「........レイナ」
互いの目を見つめ合い少しの間、動きが止まる。まるでそこだけ空間が切り取られたように.........
俺とレイナの距離が徐々に狭まっていく。
(やばい.......やばす
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ