序章 記憶喪失の男
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かな?」
「いやそう言われても分からん………」
「決めた。取り敢えずレイジでいいや」
そう言ってレイジも剣を構え直す。
「魔力………魔力とは何だ?」
「魔力は………分かんね。さっきも言ったけど記憶が無いんだ。教えたくても教えられない」
「閣下!」
「ゴドウィン、奴は記憶喪失らしい。一旦戦闘は………」
「悪いけどもう少し付き合ってくれ。戦って記憶が多少戻ったんだ。もしかしたらもう少しやってればもっと新たに何か分かるかもしれない………」
そう言って剣を構える。今度はゴドウィンに向かって。
「ハッキリ言って剣の使い方なんて分かんないし、いくら魔力で身体強化出来たからって、あんたに勝てるとは思えない………だった、今俺の出来る最高の技でアンタに喰らいつく」
「………その構えからだと突きか?肉を切らせて骨を断つ………捨て身か?」
「さあ、だけど俺にはこれが一番勝てる確率が高い」
「面白い、私はゴドウィン!!私はこの場で貴様を迎え討とう!!」
そう言って斧を構え、身構えるゴドウィン。
対してレイジも体勢を深くし、一気に踏み出す準備をした。
「いざ………」
「尋常に………」
「「勝負!!」」
そう互いに言った瞬間、レイジは駆け出し、ゴドウィンも斧を振り上げる。
「なっ!?さっきもよりも速……」
「風牙絶咬!」
レイジの神速の突きはゴドウィンの振り下ろす斧よりも先を行き、見事に溝を貫いた。
「ぬおおおおおおお!!!」
その突きにより吹き飛ばされるゴドウィン、斧も吹き飛ばされたのと同時に手から離れ、地面に突き刺さった。
「ゴドウィン!!」
慌ててレオが駆けつけた。
「ゴドウィン、しっかりしろ!!」
「お見苦しいところをお見せしました………」
「構わん、見事な戦いだった………」
そう言ってその場から立ち、風牙絶咬を与えた後、その場に膝を着いたレイジに駆け寄った。
「見事な戦いだったぞ。まさがゴドウィンが倒されるとは………」
「いや、実は俺も結構体がガタガタだったり………無理やりな魔力強化は負担が大きいんだな………今度使うときは気をつけよう………」
そう言ってその場に座り込むレイジ。
「なあ、良ければ詳しい話を聞きたいのだ。ワシの城に来てくれぬか?」
「………良いのか?あんたの部下を倒したんだからむしろ仕返しとばかりに再び襲われるのかと………」
「ワシを何だと思っているのだ貴様は………まあいい、取り敢えず歓迎するぞ、レイジ」
そう言ってレイジに手を差し出すレオ。
レイジとレオンミシェリ、今回のこの出来事が2人の初めての出会いだった………
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