第4章 聖痕
第39話 UMA登場?
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何故ならば、彼女の従兄弟に当たる、ジルが精霊を従えているのですから。
そして、地名などから推測すると、モンモランシー家は元々、ガリアに有るモンモランシー家の方が本家筋に当たり、トリステインの方は分家筋に当たると思いますからね。元々がガリアに有るモンモランシー渓谷辺りを領地としていたと推測するのなら。
俺の感謝の言葉に、少しはにかんだ様な笑顔を魅せるモンモランシー。尚、少しだけ陰の気を放っているトコロから考えると、俺やタバサを騙していた事に、彼女自身に多少の蟠りのような物が有ったのだと思われます。
しかし、それもタバサの立場を考えるなら仕方がない事だと思いますけどね。
「タバサさん。従兄弟から連絡が入りました。御屋敷の方の清掃は終わったそうです」
そして、少し顔を強張らせたモンモランシーが、更に強い陰の気を発しながらそう告げて来る。おそらく、彼女が今タバサに近付いて来たのは、この事実を彼女に伝える為。
そして、タバサが何時も通りの透明な、感情を掴み辛い表情で首肯いた。
但し心の中に関しては、その限りでは無かったのですが。
そう。先ほどのモンモランシーの報告は、オルレアン大公の屋敷……。つまり、タバサの生家の使用人を全て排除したと言う報告だったのです。
あの仮面の暗殺者エリックの発言から、西百合騎士団副団長のジルが策を打ち、殺人祭鬼の関係者たちに逃げ出される前にガリアの諜報部により、闇から闇に葬られたと言う事に成ります。
もっとも、あの殺人祭鬼の連中ですから、その関係者たちは捕まる前に全て死を選んだでしょうし、もし、運よく生きたままで捕らえる事が出来たとしても、そいつは単なる末端。重要な情報を持っているとは思えませんから、……なのですが。
ただこれで、現王家がオルレアン大公暗殺に関わって居ない事は確実に成りましたし、タバサやその母親が生き残っている理由についても、明確な答えが出たと思います。
誰も、自らの弟の一家を殺したくは有りませんからね。
まして、タバサをトリステインに留学させたのも、そのタバサに影から彼女を護る護衛役を二人も付けたのも、全て王家の計らいだったと言う事ですから。
それに、オスマンのお爺ちゃんもこの学院には居ますから。
殺人祭鬼の連中に取っては、世が乱れたらそれで構わないのですから。まして、ガリアで王弟と王の権力闘争からの内戦状態にすると言う企みが失敗に終われば、その夫人と娘を使って内乱を起こさせれば良いだけですし、未だ勢力を持っている旧オルレアン派の貴族を焚き付ける方法も有ります。
彼らの崇める神は、世が乱れ、人が苦しみ、そして、死ぬ事によって発生する陰の気を好みますから。
もしかすると、アルビオンの王と王弟の争いにも、彼らの
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