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とある星の力を使いし者
第36話
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源などを記憶している。
インデックスのように一瞬で逆算することも出来ないし、実際にその魔術の特徴を目で見ないと判断する事は出来ない。
逆に目で見る事が出来れば時間はかかれど逆算する事は可能である。
これは麻生が星と繋がった時に全てを教えられた。
もちろん望んだわけではなく無理矢理に教えられた。
なぜ麻生の頭が莫大な情報量を与えられてもパンクしないのは、星が麻生の情報処理速度をバックアップしているからだ。
当然、全てを記憶しているのも星の力によるものだ。
星を嫌っているのに星の力に頼らなければ戦えないというのもなんと皮肉な事だろうか。

(あの黒い刃物は黒曜石だとすれば全て合点がいく。
 槍の名前はトラウィスカルパンテクトリの槍。
 あれは金星の光を反射する事でその光を浴びたモノは全て殺すと言われた槍だがあれはそのレプリカ。
 海原に変装していたのは本物の海原から皮膚を剥いで変装していたのだろう。)

自身の中で次々と答えを箇条書きのように出していく。
相手の魔術が分かった麻生はそこで疑問に思った。
相手が魔術師ならどうして美琴を狙ったのだ?
もし上条を狙っているのならその側にいるインデックスを狙うのが、目的だと考えるがあの魔術師は上条ではなく美琴を狙っていた。
それはなぜか?

(今はそれを考えていも答えは出ないな。
 直接聞いてみる事にするか。)

麻生は裏路地の角を勢いよく曲がるとその先はビルの工事中で通行止めになっていた。
麻生はそれを気にせず工事現場へと走っていく。
ある程度進んでから足を止めて振り返る。
曲がり角から「海原光貴」が飛び出し黒曜石の刃物を振り上げる。
だが、それよりも早くに麻生は左足のつま先で軽く地面を蹴る。
すると砂埃が一気に舞い上がる。
天上が全てが砂埃で塗り潰されるが「海原」は構わず「槍」を振うが発動しない。
なぜなら「金星」と黒曜石の側面部分である金星の光を反射するための「鏡」を繋ぐ空間そのものが砂埃で遮られたからだ。
麻生は一気に海原に近づき胸ぐらを掴んで背負い投げをして「海原」を地面に叩きつける。
麻生はこれで終わりかと思ったが意外にも「海原」は打たれ強かったのか、それとも麻生の投げが甘かったのかどちらにしても海原はすぐに立ち上がり距離を開ける。
その瞬間、ビュウ、と突風が裏路地を吹き抜けて周囲を覆い尽くしてた砂埃のカーテンがまとめて取り払われる。
麻生と「海原」の距離は数メートルくらいだがそれくらいあれば「海原」は麻生よりも早く「槍」を発動する事が出来る。

「ハッ、覚悟してください!!」

「海原」は槍を発動しようとしたが何も変化はない。
な、と「海原」は思わず声を出すがそこで気づいた。
黒曜石のナイフの表面に砂埃がびっしりとこびりついてい
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