第51話 対決、大蟻超獣
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私はそれで良いですよ」
「なのは…」
見れば壁伝いにやってきたなのはが居る。未だに顔は青ざめているがどうにか動けるくらいには回復したようだ。
「なのは、無理するな! 方法は俺達が絶対に考える。だから…」
「ううん、良いんです甲児さん。シグナムさんの言う通りこのままじゃもっと沢山の人が殺されちゃう。だったら、だったら私が頑張れば…」
「気は確かか? 下手したら死んじまうんだぞ!」
なのはの肩を掴み甲児が言う。出来ればこんな作戦認めたくない。まだ幼い少女を囮に使うなど間違っている。だが、他に手段が無いのも事実であった。
そんななのはの肩をシグナムが掴む。
「すまない、高町。だが、我等も全力を尽くす。絶対に…絶対にお前を死なせはしない」
「シグナムさん…」
「そう言うこった。お前の事はあたしら守護騎士が守ってやる。お前は大船に乗った気で居れば良いのさ」
皆の言葉が胸に響く。その言葉がなのはに微かにだが勇気をくれた。自分で名乗り出ておいて何ではあるが正直怖かったのだ。あの蟻地獄の先に待っているであろう怪物が自分を食いつくそうと待ち構えている。
そう考えただけで思わず身が縮みこんでしまう思いでもあった。
しかし、今の自分には心強い仲間達がついている。仮面ライダー、UFOロボ、そして守護騎士達。
彼等が居るのだから間違いなく自分が死ぬ事はない。そう確信が持てるだけでも嬉しい事でもあった。
***
作戦はすぐさま決行された。その日、なのはは何時もと変わりなく道を歩いている。その周囲10m以内には何時でも出られるようにと守護騎士達と光太郎。その上空にはTFOとグレンダイザーが配置していた。皆緊張の面持ちでその場に居る。
特に守護騎士達と光太郎の緊張は半端じゃない。
「うぅ…今更だけど凄く怖いなぁ…」
思わず身震いしてしまった。無理もない。今のなのはの状況と言ったらネギを背負った鴨が猟師の前に躍り出るような物だ。正しく「今が食べごろなので食べて下さい」と言っているような物である。
(案ずるな。我等は常にお前の側に待機している)
なのはの脳裏にシグナムの念話が響いてきた。どうやら今のなのはの身を案じて言って来てくれたのだろう。その言葉を聞きなのはもホッとなる。
丁度その頃、一同とは別方向から歩いてくる青年が居た。以前ウルトラマンに変身した青年である。その青年が反対方向から歩いてくるなのはを見つける。
「あの子は…あの時の不思議な力を発していた子」
青年は丁度彼女を探していた。行方不明となった生き別れの兄の詳細を知る為に、どうしても彼女と接触したかったのだ。
近づき声を掛けようとした時であった。突如少女の足元があり地獄
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