第48話 守護騎士
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ゴルゴムのアジト内に戻ってきたビルゲニアを出迎えたのは怒り顔の三神官達であった。
「おやおや、三人揃ってしかめっ面でのお出迎えとは…私何かやりましたかね?」
「キサマ、あそこまでブラックサンを追い詰めておきながら何故逃がしたのだ!」
「何故ですって? フフフ…ハハハハハッ!」
答えを聞かれたと言うのにビルゲニアは突如笑い出した。それには不満に思ったのだろう三神官達が更に不機嫌そうな顔をする。
「何がおかしい?」
「いえいえ、私は自分自身の生まれを呪いたくなりましたよ。まさか次期創世王候補があんな程度だったなんて…同じ日蝕の時に生まれながら…もし私が後3万年早く生まれればきっと私は何の問題もなく創世王になれたと言うのに…己の悲運が恨めしい限りですよ」
額に手を当てて嘆きを現すような仕草をするビルゲニア。三神官達の怒りは頂点に達していた。
「おのれ、言わせておけば!」
遂にダロムが怒りに我慢できなくなったのか、ビルゲニアに向い精神波を放つ。しかしそれを同じように精神波で跳ね返す。跳ね返された精神波がダロムを苦しめる。
「うぐおぉぉぉ!」
「やれやれ、これ以上貴方達のしかめっ面を見ていると只でさえ不調なのが更に不調になってしまいます。しょうがないですからブラックサンを誘き出して抹殺してきますよ。丁度良い餌も見つけた訳だしな」
不適に笑いながらビルゲニアは再び出陣していく。その姿を三神官達が見つめていた。
「やはり、あの男は危険だ…だが、奴がもしブラックサンを倒してしまえば…次期創世王は奴になってしまう」
三神官達にとってそれは冗談ではない。下手したら自分達の命まで危うい事となってしまう。
「だが、今のブラックサンではとてもビルゲニアには勝てまい。奴の死は目に見えている」
「となれば、我等が生き残る方法は一つしかない…」
「うむ、バラオム! ビシュム! 一刻も早く目覚めさせるのだ! もう一人の世紀王。シャドームーンを!」
三神官達は互いに頷き行動を開始した。急がなければならない。これには自分達の未来が掛かっているのだから。
***
「いたたたっ!」
開始早々声を上げているのは南光太郎であった。今、此処は八神家であり戻ってきて早々ボロボロだったのをはやてに見つかり手当てして貰っていたのだ。
「全くもう! 博物館の前の階段ですっ転んで怪我するなんてホンマに光太郎兄ちゃんはドジっ子やなぁ」
「い、いやぁ…ちゃんと前は見たつもりだったんだけどね…前ばっかりに気を取られちゃってて足元を見てなかったよ」
苦笑いを浮かべる光太郎。勿論それは嘘っぱちでもある。
だが、はやてに真相を話す訳にはいかない。彼女を危険な
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