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スーパーヒーロー戦記
第48話 守護騎士
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髪の青年が腕を鳴らしながら現れた。

「盾の守護獣・ザフィーラ…主を傷つける者は誰であれ許さん!」

 名乗り終わりと同時にビルゲニアの鳩尾に野太い腕から放たれた一撃が飛ぶ。体がくの字に曲がった。相等の威力が想像される。

「ぐっ…がぁっ…」

 よろけるビルゲニア。鎧はボロボロになり立つのもやっとだ。

「まだやる気か?」
「と…当然だ! ブラックサンを倒すまで…貴様等程度に負けてなるか!」

 再び剣を構えるビルゲニア。だが、その背後に突如三神官が現れる。

「此処は退くのだビルゲニアよ」
「俺に命令するな!」
「状況は圧倒的に不利だ。此処は一旦退いて態勢を立て直す事が大事だ」
「くっ…ブラックサン! 命は預けたぞ!」

 捨て台詞を放ち、ビルゲニアと三神官達は霧の如く姿を消してしまった。残っているのは守護騎士達となのは達だけである。

「す、凄い…凄い強いわぁ…あんがとなぁ」
「礼には及びません。これも我等の使命なのですから」

 はやての言葉に当然とばかりに受けるシグナム。其処へ傷ついた体の光太郎がやってきた。

「有難う。はやてちゃんを守ってくれて」
「礼には及ばんと言った筈だ。それより、何故キサマが此処に居る…世紀王!」

 突如、シグナムの目が鋭くなる。それだけじゃない。回りに居た三人もまた鋭い目つきで光太郎を睨む。明らかに友好的とは言えない目つきである。

「ちょい待ちぃ! 皆何か勘違いしとるでぇ! その人は南光太郎って言って私のお兄ちゃんや」
「主の? 次期創世王ではないのですか?」
「う〜ん、よぅ分からんけど、光太郎兄ちゃんはそう言うのにはならへんって言うとるでぇ」
「どう言うことだよ。世紀王って言ったら皆次期創世王になれる筈だろ?」

 四人が疑問を感じ話し始める。それを割るように、光太郎が話し始めた。

「俺は、その創世王になる気はないよ。只、この力を人類の平和の為に使ってるだけなんだ」
「その言葉…信じて良いのだな?」
「勿論だ」
「分かった。さっきは睨んで済まなかった」
「こちらこそ、危ないところを助けてくれて感謝します」

 どうやらお互い誤解は解けたようだ。

(にしてもいきなり家族が増えたなぁ…こりゃ結構賑やかな日が来るかも知れへんなぁ)

 そんな中、はやては一人嬉しそうに微笑んでいる。そんなはやての膝の上では、疲れ切った為かなのはが静かに寝息を立てていた。
 その顔には、今までの恐怖に歪んだ顔ではなく、純粋な少女の寝顔が其処にはあった。




     つづく
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