第48話 守護騎士
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「当然です。我等が主は貴方一人なのですから」
「そやったら・・・早速お願いするわ。アイツをやっつけて! 私の大切な人達を守ってぇな!」
「承知致しました」
頷き、四人は立ち上がる。そして、ビルゲニアに対し構える。
「貴様等、人間の分際でこの俺に挑むと言うのか?」
「主の命だ。覚悟しろ!」
「ふん、ならば先にキサマから殺してやる!」
剣を構えてビルゲニアが切り掛かってきた。それに対しポニーテールの女性が持っていた剣を振るい剣同士がぶつかり合う。
「キサマも剣を使うのか?」
「ヴォルケンリッター。烈火の将・シグナム。この私に剣で挑んだ事を悔いるが良い!」
「ほざけ!」
距離を開けて構えなおす。
「所詮は女の剣! 剣聖と謡われた俺の敵ではない! ビルセイバー!」
「女と思って侮ると痛い目を見るぞ。レヴァンティン!」
互いの武器の名を叫び構える。その刹那。一瞬の内に互いの切りあいが行われた。よろけるビルゲニア。見れば彼の鎧には斜め一文字の傷が出来上がっていた。それに対しシグナムと呼ばれた女性は無傷であった。
「ば、馬鹿な…この俺の鎧に傷がつくだと!?」
「フッ、鎧に命を救われたな。それがなかったら今頃キサマの命はあるまい」
「おのれぇぇぇぇ!」
怒りを露にしたビルゲニアが再度切りかかる。しかしその前に突如現れたのはあの小柄な少女であった。
「おいシグナム。次はあたしがやっても良いよな」
「好きにしろヴィータ。弱者を切る程私は落ちぶれてはいない」
「あいよ。そんじゃ行くぜぇ三下ぁ!」
ヴィータと呼ばれた少女が持っていたのは鉄槌であった。明らかに打撃系であろう。
「おのれぇ! この俺を侮辱するなぁ!」
「ギャンギャンうるせぇんだよ三下がぁ!」
ヴィータが叫び、鉄槌をハンマー投げの要領で振り回す。遠心力で勢いのついた鉄槌がビルゲニアの脇腹に突き刺さる。
「ぐぼぁっ!」
口から血を噴出しその場に崩れる。そんなビルゲニアの前にヴィータが鉄槌を地に付いて立っていた。
「だから言っただろうが。少しは自覚しろよこの三下ぁ!」
「おのれ…おのれぇぇぇ!」
突如、起き上がりヴィータ目掛けて剣を振るう。だが、剣の切っ先がヴィータの目の前で止まる。それは剣だけではなかった。
体全体がピタリと止まってしまったのだ。
「ヴィータちゃん。口が悪いのはいけないってあれほど言ったでしょ!」
「へいへい、相変わらずうっせぇなぁシャマルはよぉ」
見れば背後でシャマルと呼ばれた金髪の女性が手から細い糸の様な物を放ちビルゲニアを雁字搦めに絡め取っていたのだ。
体全身に絡みついたこの細い糸は相等強度があるのか切れない。其処へヴィータの変わり銀
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