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スーパーヒーロー戦記
第48話 守護騎士
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の様に言い放った後、無情にも二人目掛けて剣を振り下ろす。

「止めろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 光太郎が叫ぶ。助けに行こうにも今のライダーブラックでは間に合わない。彼の脳裏に真っ二つにされて絶命する二人の少女の姿が映し出される。
 そして、その光景は今切られようとしているなのはも同じであった。
 なのはは動けなかった。今正に自身に降り掛かろうとしている死の恐怖に体が硬直していたのだ。

(死ぬ…死ぬの?…はやてちゃんを守れないまま…私死んじゃうの?)

 なのはの脳裏にその考えが浮かんだ。本当に怖いのは何か。それは他人が傷つく事、そして他人が死ぬ事だ。それ程なのはにとって怖い事はない。死にたくない。死なせたくない。その思いが強く心の中で芽生えた。

(嫌だ! 嫌だ嫌だ嫌だ! 何も出来ないまま死ぬなんて…絶対に嫌だ! 守りたい…大切な友達を……だから、もう一度…もう一度私に力を! 誰かを守れる力を!!!)

 強く願った。力を持つ事が怖い。とてつもなく怖い。だが、力を恐れて誰かを守れない事の方がよっぽど怖い。ならば、それならば力を求めよう。誰かを守る為に。大切な人を守り抜く為に今一度力が欲しい。
 そう願った時、レイジングハートが突如光を放つ。その光は彼女の体を包み込み、やがて白い戦闘衣服を纏わせ、その手には一本の杖が握られていた。
 その杖でビルゲニアの剣を受け止める。

「な、何!?」
「なのはちゃん!」
「あ……出来た…また、私に力を貸してくれるの?」
【貴方の恐怖を打ち払ったのは、貴方のその優しさと、そして勇気です。恐怖を恐れない勇気が再び貴方に力を与えてくれたんです】

 淡々とレイジングハートが語る。恐怖を振り払ったもの。それはなのはの勇気であった。力を恐れず、誰かを守る為に力を求める。その強い勇気が再び彼女に戦う力を与えてくれたのだ。

「はやてちゃん、私の後ろに居てね!」
「う、うん!」
「おのれ生意気な! たかが変身しただけで俺に勝ったと思うなよ!」

 そう言うなり一旦距離を開ける。剣では届かない距離であった。だが、ビルゲニアには攻撃する手段はあった。

「吹き飛べ! ビルセイバー・ダークストーム!」

 それはビルゲニアがライダーブラックを倒した武器の一つであった。剣を振り回し猛烈なエネルギーを纏った突風を放ったのだ。

「レイジングハート!」
【プロテクション】

 なのはが手を翳し、防御結界を張る。二人を包み込んだ防御結界の上からダークストームは降り掛かってくる。凄まじい衝撃がなのはに伝わってきた。
 確かに魔法は戻った。だが完全にではない。今のなのはの魔力は半年前の時と比べるとおよそ半分にも至っていないのだ。

「ぐっ…うぅ…」

 なのはの顔に
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