番外 リオINフロニャルド編 その2 箱庭滞在
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カポーン
さて、気を取り直して入浴を再開したあたし達。
「はうー、やっぱりこの温泉きもちいいですぅ…」
ミルヒオーレさんが幸せそうにつぶやいた。
さて、こう言った合宿施設のような場合、だんだん会話は恋バナになって行くのがスタンダードなようで。
「ミルヒちゃんって好きな人が出来たでしょう?」
「え?ええっと!?そのっ、あのですね」
なのはお姉ちゃんの突然のフリに大慌てのミルヒオーレさん。
「そうなの?そう言えば前よりもずっときれいになったよね」
と、フェイトお姉ちゃん。
「あの、ええっと…そのぉ」
「その反応は認めているようなものだよ?」
シリカさんのその言葉でぶくぶく顔の半分を湯船につけて真っ赤になって、
「えと…はぃ…」
蚊の鳴くかのような可細い声でつぶやいた。
「どんな人なの?」
「えっと、以前いらしていただいた異世界からの勇者さまで、強くて、やさしくて、かっこいい方なのですよ」
「へぇ、強くてやさしいはポイントが高いよねーシリカちゃん」
「はい。ですが、そう言った方はライバルが多そうです」
「そうなんですよね。シンクの周りにはいつも女の子が多くて困ります。あ、シンクって言うのは勇者さまのお名前なんです」
「そうだよねー。分かるよ。そう言う人ってライバルが多いよね」
「…はい…リコもエクレも、多分ユキカゼさんまで。…そう言うなのはさん達はどうなんですか?」
聞かれてばかりじゃ悔しいと、ミルヒオーレさんが反撃。
「わたしはアオさん一筋です」
「あたしも」
「…私も」
上からなのはお姉ちゃん、シリカさん、フェイトお姉ちゃんだ。
「えええ!?お三方とも同じ人が好きなんですか?」
「うん」
ミルヒオーレさんの問いかけに肯定するなのはお姉ちゃん。
「そっ…それじゃあどうするんです?全員で同じ人を好きになって…誰か1人が選ばれたりしたら、…その…気まずくなっちゃいませんか?」
「だねー。だからアオさんにはわたし達全員を選んでもらったの」
さも当然とばかりになのはお姉ちゃんが言った。
「ええ!?」
さすがのその言葉にそこに居た全員が大混乱。
「そそそっ…それはどう言う…」
「そのまんまの意味。みんな諦めるなんて事は出来なかったし、かといって全員を押しのけてアオさんを独占したとしたら、お互いにしこりが残るからね。…他人なら…ううん、親友とかでもけじめをつけれたんだと思うけれど…わたし達の場合家族みたいなものだったからね。
お互いに相手の事を知っているし、好きだったから。だから皆でもらってもらおうって」
「そ、そうなのですか…」
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