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スーパーヒーロー戦記
第47話 剣聖ビルゲニア
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いライダーブラックを前にビルゲニアは笑っていた。そしてビルセイバーを腰に収める。

「今日はほんの挨拶代わりだ。次に会った時こそキサマを倒す。それまで首を洗って待っているんだな。ブラックサン」

 そう告げた後、ビルゲニアは爆発と共にその場から消え去ってしまった。残ったのはライダーブラックとなのはだけであった。

「剣聖ビルゲニア…恐ろしい強さだった…全く歯が立たないなんて…」

 よろけながら立ち上がり、ライダーブラックから南光太郎に戻る。光太郎は新たな強敵に戦慄を覚えていた。
 そして、なのはは暗い顔で俯いていた。

「セットアップが出来ない……なんで? 」

 ふと、なのははかつて自分が言った事を思い出した。

【もう誰も傷つけたくない! 傷ついて欲しくない! もし…もし誰かを傷つけると言うのなら……魔法なんて…魔法の力なんて…私は要らない!】

「あのせいで…もう私の中に魔法の力が…」

 なのはは自分の手を見て呟いた。仲間を傷つけた後悔と恐怖。そのせいで彼女は知らず内に自身の魔法を封印してしまったのだろう。だとしたら、これから先どうやって戦っていけば良いのか?
 新たな敵が現れたと言うのに、今のなのはは限りなく無力に近い存在となってしまっていた。




     つづく
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