第47話 剣聖ビルゲニア
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の怒りに触れるのは御免ですからね。それではそのブラックサンとやらの実力を拝見させて貰いに行ってきますよ」
そう告げると静かにビルゲニアは歩き去って行った。その後姿を三神官達は黙ってみていた。
「やはりあの男は危険過ぎる。創星王様は何故あの様な男を…」
「その事についてなんだが…先ほど創星王様が妙な事を言っていたのを耳にしたんだが」
「妙な事?」
バラオムの言葉にダロムとビシュムの二人が振り向く。
「一体何だ?」
「うむ、詳しくは分からんが、ブラックサンの他にも我等に仇なす存在が居るそうだ。その者達とブラックサンが手を組むのは非常に不味いとおっしゃっていた」
「ブラックサン以外の者だと? 馬鹿な、一体何処に我等ゴルゴムの存在を知っている者が居るというのだ……まさか、あのお方では!?」
ダロムの脳裏に浮かんだその人物。その人物はゴルゴムと深い関係があるようだ。果たしてその人物とは一体……
***
その頃、此処八神家では家主のはやてとなのはの二人が部屋の飾りつけや料理の準備などをしていた。かなり手の込んだ準備だ。
「ねぇはやてちゃん。もうすぐ此処に来るそのお兄ちゃん達ってどんな人達なの?」
「私が一人ぼっちの時に世話をしてくれた人の子達なんやって。そんで、二人共私にとってお兄ちゃん達みたいやから私も二人の事お兄ちゃんって呼んでるんや。其処に写真があるよ」
そう言ってはやてが指した所には一枚の写真が飾られていた。其処には幼いはやてを真ん中に二人の少年が仲良く映っていた。
まるで本当の兄弟のようである。
「そんでな、今日はそのお兄ちゃん達の誕生日を祝おうと想って準備してたんや…まぁ、本当はもう過ぎちゃったんやけどなぁ」
「そうなんだ」
嬉しそうに語るはやてを見て自然となのはの顔にも笑みが浮かぶ。そんな時、玄関の扉が開く音がする。
「お、噂をすれば…かな?」
二人が玄関に向う。其処には一人の青年が居た。南光太郎である。
「はやてちゃん…無事で良かった」
「やっほぉう、光太郎兄ちゃん! ちょっと遅れたけどお誕生日おめでとうなぁ!」
「え? あ、あぁ! そうだったね。すっかり忘れてたよ」
はやてにそう言われ、光太郎は惚けたように笑う。それを見たはやてもまた釣られて笑い出した。
「もう、光太郎兄ちゃんは相変わらず天然やなぁ。所で…信彦兄ちゃんはどうしたん?」
「の、信彦は……」
その答えを言おうとした時、光太郎は言葉に詰まった。どう言えば良いか迷ったからだ。彼女に真相を話すわけにはいかない。
「えっと……ツーリングの際にはぐれちゃってさ」
「え〜〜、折角信彦兄ちゃんのも用意したのになぁ〜。残念や
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