第一話 おっとり優等生その一
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度の休みは」
だが彰子は申し訳なさそうな顔でそれに応える。
「妹とね。ちょっと約束があるの」
「じゃあその妹さんとも一緒に」
「流石だな」
「普通ここで諦めるのにね」
スターリングと蝉玉はフックの鮮やかな切り返しを見て思わず唸った。ここで断られて終わりではないのがフックという男の凄いところであった。
「三人でだ」
「ううん、三人だと」
彰子はそれでもおっとりとした声で返す。
「何か。まずくない?」
「いやいや、これがまずくないんだよ」
「まずいよな、やっぱり」
「有り得ないわよ」
二人はそれを見てまた言う。
「両手に花って言うじゃないか」
それもまたよし、やはりフックはそいじょそこらのプレイボーイではなかった。それはそれでよいものだ、あわよくば、という男なのである。
「だからさ」
「お花ならお花屋さんでいいお店知ってるよ」
「なぬっ!?」
これはフックだけでなく様子を見守るスターリングと蝉玉も発した言葉であった。
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