第百五十話 ティターンズ強襲
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「上手くいくとは思えん」
しかしガディはそう返すのだった。
「ファラ=グリフォン、あの女は」
「何か」
「狂っている。そんな女に作戦を任せるとはな」
彼はファラの異常性を見ていた。そしてその異常性は不幸にして現われることとなったのであった。
オデロとトマーシュはファラに向かう。しかしその二人の前にファラ直属のモビルスーツ部隊が現われた。
「ここは行かせん!」
「どけよ!」
オデロはその彼等に攻撃を仕掛ける。
「御前等の相手をしている暇はないんだ!」
「オデロ、御前は右に行け!」
トマーシュはそうオデロに言う。
「俺は左だ!まずはこいつ等を退けるぞ!」
「ちっ、足止めに来たのに足止めされるのかよ!」
「仕方ない!まずはこいつ等だ!」
「忌々しいがわかった!」
その言葉に従うしかなかった。二人は今いる敵に向かっていた。
ファラは笑っていた。笑いながらアクシズを見据えていた。
「今その首」
ザンネックキャノンを構える。
「断ち切ってやるよ!」
攻撃を放とうとする。しかしそのキャノン砲が突如として吹き飛ばされてしまった。
「誰だい、邪魔をするのは!」
「ファラさん!」
ウッソが戦場に現われた。既にバスターへの換装を終えている。
「やらせません!」
「あの坊やかい」
ファラは彼の姿を認めて言う。
「いいところで出会ったねえ」
そう言って目を細める。目には酷薄な光が宿っている。
「覚悟はいいね」
「だから来たんです」
そうファラに返す。
「やらせない!皆は!」
「どいつもこいつも首を断ち切ってやるよ!」
ファラは叫ぶ。
「このザンネックでね!」
別のキャノンを取り出してきた。それでウッソを狙う。
「死ぬんだよ!」
「僕は死なない!」
ウッソは左に動きそれをかわしながら叫ぶ。
「この戦いを何があっても終わらせるんだ!」
「小賢しいんだよ、その言葉が!」
二人は砲撃戦に入った。これによりアクシズへの攻撃はなくなった。それを最初に気付いたのはガディであった。
「これまでだな」
彼は言う。
「ファラ=グリフォン、やはりな」
「どうされますか?」
「撤退だ」
そう部下に告げる。
「アクシズの破壊は不可能になった。これ以上の戦いは損害を無駄に増やすだけだ」
「わかりました。それでは」
「さて、問題は」
ここで忌々しげな顔を見せる。
「あいつだが」
「ダニンガン少佐は既に後方におられます」
「どうしたのだ?」
「ヒステリーで前後不覚になりまして。それで」
「好都合といったところか」
それを聞いて憮然としながら述べた。
「なら話は早い。撤退だ」
「はい」
「そうか、撤退か」
ザビーネとドレルはそれを聞いてすぐに動いた。ザビーネはアンナマリーに対して言う。
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